【MONGOL800・上江洌清作】使用機材まとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

上江洌清作｜MONGOL800 始めに

MONGOL800のボーカル兼ベーシストである上江洌清作（通称キヨサク）は、沖縄出身のバンドを代表する存在として、力強くもメロディアスなベースラインを奏でています。彼のプレイスタイルは、シンプルながらも楽曲の核となるグルーヴを生み出し、特に代表曲「小さな恋のうた」では、キャッチーなメロディと一体化したベースフレーズが印象的です。ボーカルとベースを同時にこなすという高度な技術を持ち、ライブパフォーマンスでもその安定感は際立っています。

キヨサクのサウンドは、明瞭でパンチのある中域を軸に、ロックバンドとしての骨太さと沖縄らしい開放感を併せ持った音色が特徴です。歪み系エフェクターを効果的に使用しながらも、ベース本来の低音の芯を失わないバランス感覚が光ります。ダイナミクスプロセッサーを活用することで、ライブでもレコーディングでも一貫したサウンドを維持し、バンドサウンド全体を支える土台を築いています。

16年以上にわたり地元沖縄を拠点に活動を続けるMONGOL800において、キヨサクのベースは単なるリズム楽器にとどまらず、メロディとハーモニーを繋ぐ重要な役割を果たしています。彼の音作りは、エフェクターやアンプのセッティングにも工夫が凝らされており、シンプルな機材構成でありながら多彩な表現力を実現しています。楽曲制作においても、ベースとボーカルの両立を前提とした独自のアプローチが見られ、そのノウハウは多くのベーシストにとって参考になるでしょう。

YouTubeで上江洌清作のプレイをチェック → こちら

使用アンプ一覧と特徴【MONGOL800・上江洌清作】

上江洌清作のアンプ選択は、ライブとレコーディングの両面で安定したサウンドを提供することを重視しています。明瞭な中域と十分な低音の押し出しを持つアンプを好む傾向があり、ボーカルとの兼任を考慮した音抜けの良さも重要な選択基準となっています。ライブでは会場規模に応じて出力を調整できるモデルを使用し、レコーディングでは細かなニュアンスを捉えられる機材を選んでいると想定されます。

使用ベースの種類と特徴【MONGOL800・上江洌清作】

上江洌清作のベース選択は、プレシジョンベースを中心としたオーソドックスなスタイルが基本となっています。P型ピックアップの力強い中低域とアタック感は、MONGOL800の楽曲に求められるストレートなロックサウンドに最適です。メインとサブで複数のモデルを使い分けることで、曲調やライブ会場の特性に応じた柔軟な対応を行っていると想定されます。ボーカルとの兼任を考慮し、演奏性の高いネックシェイプや適度な重量バランスも重要な選択基準となっています。

使用エフェクターとボード構成【MONGOL800・上江洌清作】

上江洌清作のエフェクターボードは、シンプルながらも効果的な構成が特徴です。シグナルチェーンは、ベース本体からチューナー、コンプレッサー、歪み系エフェクター、ダイレクトボックスという基本的な流れになっています。NeotenicSoundのダイナミクスプロセッサーを使用することで、演奏の強弱を整えながらも自然なダイナミクスを保ち、歪みエフェクターと組み合わせることで楽曲に応じた多彩な音色を実現しています。ボーカルとの兼任を考慮し、足元での操作が最小限で済むよう配置されていると想定されます。

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【MONGOL800・上江洌清作】

基本EQ設定

上江洌清作の基本的なEQ設定は、中域を中心に据えた明瞭なサウンドメイクが特徴です。低域は80Hz前後を適度にブーストし、ベース本来の存在感を確保しつつ、過度な低音でミックスを濁らせないようバランスを取っています。中域は400Hz〜800Hz付近を強調することで、ギターやドラムと混ざり合う中でもベースラインがしっかりと聴き取れる音抜けを実現しています。高域は2kHz〜5kHz付近を軽くブーストし、ピック弾きのアタック感や弦の鳴りを際立たせることで、楽曲全体にエッジを与えています。

楽曲別の使い分け

「小さな恋のうた」のようなキャッチーなロックナンバーでは、コンプレッサーを深めにかけて音粒を揃え、安定したグルーヴを生み出しています。歪み系エフェクターは楽曲のサビやブリッジ部分で使用し、バンドサウンド全体のダイナミクスを高める効果を狙っていると想定されます。バラード系の楽曲では、クリーントーンを基本としながらも、わずかにコンプレッションをかけることで、繊細なフレーズのニュアンスを損なわずに音量を均一化しています。ライブでは曲間のセッティング変更を最小限にするため、アンプ側のEQを固定し、エフェクターのオン・オフで対応する手法を取っていると考えられます。

ミックスでの工夫

レコーディングにおけるミックスでは、ベースとキックドラムの帯域をうまく棲み分けることが重要なポイントとなっています。キックドラムが担う60Hz以下の超低域はベース側で控えめにし、ベースは80Hz〜200Hzの帯域で存在感を出すことで、互いに干渉せず明瞭なリズムセクションを構築しています。ボーカルとベースを同一人物が担当するという特性上、ボーカルの中域とベースの中域が被らないよう、ベースは若干低めの中域を強調する傾向にあると想定されます。さらに、ステレオイメージではベースをセンターに配置し、ギターの左右展開と対比させることで、バンドサウンド全体の立体感と安定感を両立させています。

比較的安価に音を近づける機材【MONGOL800・上江洌清作】

上江洌清作のサウンドを手頃な予算で再現するには、エントリーモデルのプレシジョンベースと基本的なエフェクターの組み合わせが有効です。コンプレッサーと歪みエフェクターを軸に、アンプのEQ設定を工夫することで、十分に近いサウンドが得られます。初心者でも扱いやすく、汎用性の高い機材を選ぶことで、MONGOL800の楽曲だけでなく幅広いジャンルに対応できる音作りが可能になります。

総括まとめ【MONGOL800・上江洌清作】

上江洌清作の音作りの本質は、シンプルな機材構成でありながら、明確な意図を持ったサウンドメイキングにあります。プレシジョンベースを中心とした王道のセットアップに、コンプレッサーと歪みエフェクターという必要最小限の機材で、MONGOL800の力強いロックサウンドを実現しています。ボーカルとベースを同時にこなすという制約の中で、足元での操作を最小限に抑えながらも、楽曲ごとに求められる音色変化に対応する工夫が随所に見られます。

彼のサウンドを再現する上で最も重要なポイントは、中域を中心としたEQ設定と、適切なコンプレッション処理です。高価な機材を揃えるよりも、まずは基本的なプレシジョンベースとシンプルなエフェクターボードで、中域の音抜けと安定したダイナミクスを追求することが近道となります。アンプのEQ設定では、低域を過度にブーストせず、中域で存在感を出すことが重要です。歪み系エフェクターは常時オンではなく、楽曲の要所で効果的に使用することで、バンドサウンド全体のメリハリを生み出しています。

機材に頼りすぎないことも、上江洌清作のサウンドメイキングから学べる重要な教訓です。高級機材を揃えることよりも、手持ちの機材の特性を深く理解し、EQ設定やピッキングの強弱、フレージングといった基本的な要素を磨くことが、説得力のあるベースサウンドへの近道となります。特にボーカルとの兼任を前提とする場合、演奏の安定性とサウンドの一貫性が何よりも重要であり、そのために適切なコンプレッション処理は不可欠です。

レコーディングとライブの両面で一貫したサウンドを維持するためには、シグナルチェーンをシンプルに保ち、アンプやエフェクターの設定を体系的に管理することが求められます。上江洌清作のアプローチは、機材の数や価格ではなく、それぞれの機材が果たす役割を明確にし、全体として調和の取れたサウンドシステムを構築することの重要性を教えてくれます。初心者から中級者まで、彼のシンプルかつ効果的な音作りは、多くのベーシストにとって実践的な指針となるでしょう。

本記事参照サイト【MONGOL800・上江洌清作】

本記事は下記公式サイト等も参照させていただいております。

• Mikiki – MONGOL800インタビュー記事
• J-WAVE NEWS – MONGOL800キヨサク制作秘話
• Fender公式サイト
• BOSS公式サイト
• Ampeg公式サイト