【BOH】BABYMETAL 始めに
BOHは6弦ベースをメインとする超技巧派で、ハイゲインのギターと同期トラックがせめぎ合うBABYMETALの密度高いミックスの中でも、低域の芯と速いパッセージの可読性を両立させるプレイで知られます。スリーフィンガーやタッピング、ゴーストノートを活用しつつ、帯域設計はローをタイトに締め、ローエンドの「量」ではなく「質」で押し切るアプローチが中心です。トーンはクリーン寄りのハイファイから軽い飽和までを曲ごとに可変し、ミドルの存在感とトランジェントの速さでギター壁面を貫通させるのがキモです。ライブではMarkbass系の俊敏なレスポンスを軸に、ピッキングニュアンスが前に出るセッティングを採用。シグネチャーのAtelier Z 6弦はスキャロップ加工やフィンガーレストが施され、極端なレンジの広さにも破綻しない設計が特徴です。仮BANDなどではフレットレスやカラー違いの個体も運用し、バンド文脈に応じて中高域のキャラクターを巧みに切り替えています。
YouTubeでBOHのプレイをチェック → こちら
使用アンプ一覧と特徴【BABYMETAL・BOH】

ライブではMarkbass系ヘッドとキャビの組み合わせが中心で、俊敏なトランジェントと抜けの良い中域が軸です。Little Mark系は4バンドEQに加え可変フィルターで帯域の整理が速く、EVO1はLM系の質感を軸にデュアルチャンネル/モデリングで曲間のキャラ替えが容易です。Little Mark Vintageはチューブ感のある飽和で、現代的なタイトさを保ちつつ倍音で前に出す方向。キャビは10インチ×2と15インチ×1の組み合わせで、スピード感と量感を両取りします。レコーディングやライン主体の現場では、アンプシミュレーションやプリアンプ出力を積極的に活用する設計が基本です。
機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Little Mark Vintage | Markbass | BABYMETAL | BOH | ライブで使用例。温かい飽和と速いレスポンス。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Little Mark III | Markbass | BABYMETAL | BOH | 定番LM系。VLE/VPFで帯域整理が容易。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
EVO1 | Markbass | BABYMETAL | BOH | デュアルCH/モデリング。LM系の質感をラインで再現。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
TA503 | Markbass | BABYMETAL | BOH | 過去使用。真空管プリアンプ搭載の多機能ヘッド。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Standard 102 HF | Markbass | BABYMETAL | BOH | 2×10″。スピード感重視のキャビ。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Standard 151 HR | Markbass | BABYMETAL | BOH | 1×15″。量感の補強用に組み合わせ。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
MB EVO1 Controller | Markbass | BABYMETAL | BOH | EVO1用MIDIフットコントローラー。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Little Mark Tube 800 | Markbass | BABYMETAL | BOH | 同系統の関連モデル。代替候補として運用されることが想定されます。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
使用ベースの種類と特徴【BABYMETAL・BOH】

メインはAtelier Zのシグネチャー「BOH’S CUSTOM 6」。広帯域・ハイファイ志向で、速いアタックと明瞭なミドルが武器です。フレットレス仕様は歌モノや抒情的なパートで倍音の伸びを活かし、カラー違い(TP-DPK、TP-PINK、TP-RED)で見た目の演出も含めて使い分けます。Beta6のBOHカスタムはよりJB系のタイトさを残したニュアンスで、状況に応じた代替として想定されます。
機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | ベースの種類 | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
BOH’S CUSTOM 6 TP-DPK MH | Atelier Z | BABYMETAL | BOH | 6弦ソリッド | メイン個体。高域の伸びと速いレスポンス。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
BOH’S CUSTOM 6 Fretless | Atelier Z | BABYMETAL | BOH | 6弦フレットレス | 歌モノやバラードで表現力重視。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
BOH’S CUSTOM 6 TP-PINK MH | Atelier Z | BABYMETAL | BOH | 6弦ソリッド | ステージ映えするカラー個体。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
BOH’S CUSTOM 6 TP-RED MH | Atelier Z | BABYMETAL | BOH | 6弦ソリッド | 赤系フィニッシュのバリエーション。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Beta6 BOH-Custom | Atelier Z | BABYMETAL | BOH | 6弦ソリッド | 関連モデル。よりJB系のタイトさを想定。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
使用エフェクターとボード構成【BABYMETAL・BOH】

基本チェーン(例):ベース入力 → バッファ(Conisis BA003)→ ボリューム(Limetone LTV-500L)→ コンプレッサー(FMR RNC1773)→ プリアンプ/ディストーション(TOKYO EFFECTOR 龍之栖)[ループにオクターバー(tc Sub’n’Up)] → ディレイ(tc Flashback II)→ アンプ/ライン出力。電源はFree The Tone PT-3Dで統合。チューナーやワイヤレスは状況により追加します。
機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | エフェクターの種類 | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
BOH DISTORTION 龍之栖 | TOKYO EFFECTOR | BABYMETAL | BOH | プリアンプ/アンプシミュレーター | BOHシグネチャー。軽い歪み〜芯の強化まで。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
BA003 BLACK MESSIAH | Conisis | BABYMETAL | BOH | ブースター | 実態は高品位バッファ。入力信号を安定化。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
LTV-500L-ilm | Limetone Audio | BABYMETAL | BOH | ボリュームペダル | 低抵抗タイプ。ダイナミクス制御に使用。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
RNC1773 “Really Nice Compressor” | FMR Audio | BABYMETAL | BOH | コンプレッサー | ライトなナチュラル圧縮で可読性を維持。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Sub’n’Up Octaver | tc electronic | BABYMETAL | BOH | モジュレーション系 | 実質オクターバーとして使用。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Flashback 2 | tc electronic | BABYMETAL | BOH | ディレイ | 残響でソロやリードラインを拡張。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
Polytune 3 | tc electronic | BABYMETAL | BOH | スイッチングシステム | 実態はチューナー。チューナーアウトで常時監視。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
PT-3D | Free The Tone | BABYMETAL | BOH | パワーサプライ | ボード全体のクリーン電源を供給。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【BABYMETAL・BOH】
基本EQ設定
6弦の基音〜倍音の整合を重視し、ベース側はベース控えめ(40–60Hz付近は過不足のチェック程度)、ローミッド(150–250Hz)をタイトに引き締め、ミドル(700Hz前後)に存在感の山を作ります。ハイミッド(1.5–2.5kHz)は運指ノイズとアタックを見極めて微調整、トレブルはエア感と運指ノイズのトレードオフで薄く。MarkbassのVLE/VPFは「VLEは僅か」「VPFは0〜9時」で使い、帯域を削り過ぎないのがコツです。
楽曲別の使い分け
高速曲ではコンプレッションを浅く(RNC1773の比率は2:1〜3:1、アタック遅め、リリース速め)にしてアタックの鋭さを優先。リードやユニゾンでは「龍之栖」を軽くブレンドして倍音の密度を上げ、中域で前に出します。バラードや歌モノではフレットレスを選び、サステインをFlashback 2でほんのり伸ばす程度に留め、ローはキックと棲み分けます。
ミックスでの工夫
6弦のローBはサブ帯域が暴れやすいので、HPFを30–35Hzで薄く設定し、50–60Hzをキック優先に。ベースは80–120Hzの山で土台を作り、700Hz前後で歌やリフと衝突しないようQを狭めに調整。DI/ラインとマイキング(またはキャビIR)をブレンドする二系統運用が有効で、ラインは可読性、マイク(IR)は厚み担当。位相は必ずチェックして、低域の足し算を防ぎます。
比較的安価に音を近づける機材【BABYMETAL・BOH】
再現の要は「速いトランジェント」「ミドルの可読性」「軽い飽和の付加」の3点です。軽量ヘッド+10″×2キャビ、クリーン系コンプ、オクターブ系の足し引きで輪郭を作ると近づきます。下記は入手しやすい代替例です。
種類 | 機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ベースアンプヘッド | Little Mark III | Markbass | BABYMETAL | BOH | 軽量・機動力。可変フィルターで即セッティング。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
ベースキャビネット | Standard 102 HF | Markbass | BABYMETAL | BOH | 速い立ち上がり。10″×2で輪郭重視。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
プリアンプ/歪み | BOH DISTORTION 龍之栖 | TOKYO EFFECTOR | BABYMETAL | BOH | 中域の押し出しと倍音付加で存在感を強化。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
コンプレッサー | RNC1773 | FMR Audio | BABYMETAL | BOH | ナチュラル系。速い曲での可読性向上。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
ボリュームペダル | LTV-500L-ilm | Limetone Audio | BABYMETAL | BOH | 表現力とノイズ低減の両立。 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
総括まとめ【BABYMETAL・BOH】
BOHの音作りの本質は、広帯域6弦の情報量を「速い立ち上がり」と「中域の焦点」で整理し、必要に応じて軽い飽和を加えることです。機材はハイファイ系のベースと俊敏なアンプ、質の良いコンプとプリアンプが中心で、極端なブーストよりも帯域の引き算で整える設計が要諦です。
再現のポイントは、ローの膨らみを管理するHPF、700Hz前後の可読性強化、2kHz近辺のアタック微調整。歪みは常時ではなく「要所の倍音付加」として使い、ラインとの二系統運用で密度と明瞭さの両立を図ります。可変フィルターを持つヘッドや、良質なプリアンプがあれば近づけます。
機材に頼りすぎないコツは、右手の位置とアタック角度で音色を管理すること。同じセッティングでもブリッジ寄り/ネック寄りの右手移動でミックス上の居場所が変わります。演奏のダイナミクスをコントロールしたうえで、最後にエフェクトで微調整する順序が効率的です。
コメント