【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

【稲葉航大】Helsinki Lambda Club 始めに

Helsinki Lambda Clubのベーシスト稲葉航大は、バンドのサウンドの根幹を支える重要な存在です。ロックンロールとインディーロックの要素を融合させた同バンドにおいて、彼の奏でるベースラインは曲の骨格を形成し、躍動感と厚みをもたらしています。

稲葉のプレイスタイルは、シンプルながらも力強く、楽曲の土台をしっかりと支えるスタイルが特徴です。時にメロディックな演奏で曲を彩り、時に前のめりなグルーヴで楽曲を前進させる技術を持ち合わせています。トラックの流れに寄り添いながらも、適切な場面でベースの存在感を示す絶妙なバランス感覚を持っています。

「Boy Meets Girl」や「TAXI」などの代表曲では、彼のソリッドなベースプレイが曲全体の推進力となっています。特に「Ripple」のようなアップテンポな楽曲では、躍動的なリズムの中で絶妙なニュアンスを付け加え、バンドの音楽性をより深いものにしています。

Helsinki Lambda Clubは独自の感性と哲学を持ったロックバンドで、稲葉のベースは岡本啓佑のボーカルと田渕陽平のギターと絡み合い、唯一無二のサウンドスケープを生み出しています。そのシンプルさの中に潜む複雑さと、ロックンロールの本質を捉えた演奏スタイルは、バンドの音楽的アイデンティティに不可欠な要素となっています。

YouTubeで稲葉航大のプレイをチェック → こちら

使用アンプ一覧と特徴【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

Helsinki Lambda Clubのベーシスト稲葉航大は、主にAmpeg SVT Classic HeadとSVT-810E Cabinetの組み合わせを使用しています。このセットアップは太く芯のあるサウンドを生み出し、バンドのオルタナティブロックサウンドの基盤を支えています。

レコーディングでは、状況に応じてFenderやMarkbassなど複数のアンプを使い分け、楽曲の雰囲気に合わせた音作りを行っています。特にライブではSVTの力強い低域と中低域の温かみを活かし、バンドサウンドの核となる存在感あるベースラインを生み出しています。

エフェクターとの組み合わせも巧みで、オーバードライブやコーラスなどを状況に応じて使用することで、曲調に合わせた表現の幅を広げています。ストレートなロックからポストパンクまで、多彩な音楽性を支える柔軟な音作りが特徴です。

使用アンプ機材表【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

使用ベースの種類と特徴【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

Helsinki Lambda Clubのベーシスト稲葉航大は、メインベースとしてFender Precision Bassを使用しています。特に80年代のアメリカンヴィンテージシリーズのモデルを愛用していることが知られています。

稲葉のPrecision Bassはクリアで強いアタック感と豊かな中低域が特徴で、バンドのオルタナティブロックサウンドの基礎を支えています。サブベースとしてFender Jazz Bassも所有しており、より柔軟な音作りが必要な楽曲で使用されています。

ピックアップはP-BassのスプリットコイルPUを活かした太いトーンが特徴で、バンドの楽曲にマッチした温かみのある音色を生み出しています。アンプはAmpeg SVTシリーズを使用し、クリーンながらも芯のある音を作り出しています。

使用ベース機材表【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

使用エフェクターとボード構成【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

Helsinki Lambda Clubのベーシスト・稲葉航大のエフェクターボードは、バンドのオルタナティブロックサウンドを支える重要な要素となっています。中心となるのはDistortionとFuzzで、曲調に応じて歪みの強さを使い分けています。

特にFUZZ系エフェクトではアタック感のある音色を活かし、バンドサウンドの骨格となる低音を形成しています。また、必要に応じてコーラスやフランジャーなどの空間系エフェクトも併用し、楽曲の雰囲気に合わせた音作りを心がけています。

シンプルなセットアップながらも、多彩なサウンドメイキングが可能な構成となっており、バンドの特徴的なサウンドを下支えしています。稲葉のベースプレイは、ロックの基本に忠実でありながらも、エフェクトを効果的に活用することで独自の存在感を放っています。

使用エフェクター機材表【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

Helsinki Lambda Clubの稲葉航大は、低域の太さとミドルレンジの抜けを両立させるEQ設定を好む。
録音時は80Hz付近を+3dB程度持ち上げつつ、800Hz〜1kHzを少し削ることで音の芯を作り出している。
「Helterskelter」など疾走感のある曲では、アタック感を出すために3kHz付近を+2dB程度ブーストし、コンプレッサーはアタックを遅めに設定して歪み感を残す工夫をしている。
対して「Delusion」のような浮遊感ある楽曲では低域を抑えめにし、高域の余韻を残すためリバーブを絶妙に調整する。

ライブセッティングでは、Fender Jazz Bassをメインに使用し、歪み系エフェクターを経由させながらも音の芯を残すよう心がけている。
定位については、ドラムのキックと絶妙に重ならない周波数帯を意識し、200Hz付近で互いに干渉しないよう調整を行う。
特にリズムセクションが複雑な「New Order」などの楽曲では、ベースの音像を中央よりやや左に定位させることで、全体の広がりを演出している。
バンドサウンドを支えるため、ギターの低域とバッティングしないよう400Hz〜600Hzのミッドレンジを確保している。

ミックス時には、トラック内での楽曲展開に合わせてオートメーションを多用することが多い。
サビで低域を+2dB持ち上げて厚みを増し、Aメロでは逆に高域を少し持ち上げてメロディラインを際立たせる手法を採用している。
コンプレッションは2:1〜4:1の比較的緩いレシオを好み、自然な音圧感を保ちながらも存在感を出している。
多重録音されたバンドサウンドの中でベースがしっかり聴こえるよう、サイドチェインを活用してキックとの関係性を整えている。

比較的安価に音を近づける機材【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

稲葉航大の特徴的なベースサウンドの基盤はプレシジョンベースです。Squier Classic Vibe 60sのような比較的手頃なPベースから始め、フラットワウンド弦を装着することで彼の持つ丸みのあるタイトな音色の土台が作れます。アンプ選びでは、小型でも質の良いAmpeg BA-108やFender Rumble 40など、クリーンで太いサウンドが出せるものが理想的でしょう。

エフェクターでは、まずコンプレッサーが重要です。MXR Dyna CompやTC Electronic Spectracompのような標準的なペダルで、ベース音の均一化と芯のあるサステインが得られます。また、彼のドライブサウンドには、Electro-Harmonix Bass Soul Foodなどの歪みを抑えたオーバードライブがおすすめです。EQペダルを追加すれば、ミッドレンジを適度に持ち上げて存在感を高められます。

演奏面では、指弾きをメインに強弱をつけることが大切です。右手の位置をネック寄りにすることで丸い音色が得られ、曲調によってはピックを使い分けることも効果的です。楽曲を聴き込み、シンプルながらも強いグルーヴ感を意識した練習を重ねることで、機材に頼りすぎずとも稲葉航大のようなサウンドに近づくことができるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

総括まとめ【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

稲葉航大のベーススタイルは、楽曲のグルーヴを支えるソリッドなプレイと鋭いカッティング技術が特徴的だ。ロックの骨太なリズム感を基盤にしながらも、時にファンキーなフレーズや繊細なニュアンスを取り入れ、バンドサウンドに独自の色彩を加えている。

彼のサウンド再現には、指弾きの強弱コントロールと右手のダンピングテクニックが重要だ。特にミックスでの存在感を意識したアタック感と、曲想に合わせて音量やニュアンスを調整する柔軟性がポイントとなる。歌メロやギターとの絡みを意識した音選びも彼のプレイスタイルの本質だろう。

Helsinki Lambda Clubの楽曲におけるベースライン構築において、稲葉は機材よりもアイデアと演奏技術を重視している。豊かな音楽的バックグラウンドと理解を活かし、シンプルながら効果的なラインで曲を彩る姿勢は、若手ベーシストにとって良い指針となるだろう。

本記事参照サイト【Helsinki Lambda Club・稲葉航大】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Helsinki Lambda Club Official Site
• Bass Magazine
• Sensa Media
• UK.PROJECT
• OTOTOY