【PIERROT・KOHTA】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

関連記事

【ロードオブメジャー・松本 賢一】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.11.05

【シャ乱Q・しゅう】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.11.03

【TUBE・角野秀行】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.10.142025.10.17

【KOHTA】PIERROT 始めに

PIERROTのベーシストKOHTAは、日本のビジュアル系ロックシーンで特徴的なベースプレイを展開したミュージシャンです。彼のプレイスタイルは力強いピッキングとグルーヴ感あふれるフレージングが特徴で、バンドのヘヴィかつドラマチックなサウンドを支えていました。「NEWS」や「リリア」などの代表曲では、メロディアスなフレーズとヘヴィなリフの絶妙なバランスでバンドの楽曲に深みを与えています。 PIERROTの音楽性はヴィジュアル系の美学とハードコアパンクの激しさを融合させたもので、KOHTAのベースはそのサウンドの根幹を担っていました。特に低音部の存在感と卓越したテクニックが、バンドの楽曲に独特の世界観を創り出す重要な要素となっていました。

YouTubeでKOHTAのプレイをチェック → こちら

使用アンプ一覧と特徴【PIERROT・KOHTA】

PIERROTのベーシストKOHTAはベース機材に独自のこだわりを持つアーティストとして知られています。主にAmpeg社のアンプを愛用しており、特にSVTシリーズを中心に据えています。レコーディング時にはAmpeg SVT-CL/SVT-4PROのパワーアンプと8×10キャビネットの組み合わせで重厚かつパンチの効いたサウンドを生み出しています。 ライブではAmpeg SVT-4PROをメインに使用し、中域の存在感とアタック感を両立。バンドサウンドの中で埋もれないよう、中低域に芯を持たせながらも高域の明瞭さも確保しています。特にPIERROTの特徴的な楽曲では、ハイゲインでありながら粒立ちのよい音作りが特徴です。 また、用途によってはMarkbass製のアンプも併用し、モダンな表現を追求。KOHTAのベーススタイルである「音の立ち上がりの速さ」と「芯のある低域」を引き出すセッティングを重視しており、PIERROTの重厚な音像構築において重要な役割を果たしています。

使用アンプ機材表【PIERROT・KOHTA】

使用ベースの種類と特徴【PIERROT・KOHTA】

KOHTAはPIERROT時代、主にESP製カスタムベースをメインに使用していました。特にシグネチャーモデルであるESP KOHTAは、ストラトキャスタータイプのボディに特徴的なデザインが施されたモデルで、PUはEMG-Pタイプを搭載。中域の張りとパンチの効いたアタックが特徴で、PIERROTのヘヴィなサウンドを支える音色を生み出していました。 また、ESP製の5弦ベースも使用しており、低音域の厚みとパワーを活かしたプレイも展開。さらにサブとしてMusicMan StingRayも使用し、そのパワフルな低域とアグレッシブなアタックも取り入れていました。KOHTAのプレイスタイルに合わせた太く芯のあるサウンドが、バンドのダークでヘヴィな楽曲の土台を形成していました。

使用ベース機材表【PIERROT・KOHTA】

使用エフェクターとボード構成【PIERROT・KOHTA】

PIERROTのベーシストKOHTAは、独特の歪みとサウンドキャラクターを持つ音作りで知られています。彼のエフェクターボードには、Sansampなどのプリアンプ系エフェクターを中心に、特徴的な低音の輪郭を作り出すディストーションやコンプレッサーが配置されています。 特にバンドの持つダークでハードなサウンドに合わせた重厚な低音を作り出すため、オーバードライブやファズ系のペダルを効果的に使用。エレクトロハーモニックスのペダルなども愛用しており、曲調に応じて繊細に音色をコントロールしています。 ボード構成は機能性を重視したシンプルなレイアウトで、ライブでの即座な音色変更が可能なよう設計されています。PIERROTのダイナミックな楽曲展開を支える重低音から、切れ味鋭いアタック感まで、多彩な音色を使い分けられる構成となっています。

使用エフェクター機材表【PIERROT・KOHTA】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【PIERROT・KOHTA】

KOHTAのベースサウンドは80Hz付近を+3dB程度ブーストし、低音の存在感を高めつつも250Hz周辺を適度にカットすることで抜けの良さを実現している。
ESPのカスタムベースに太めのフラットワウンド弦を使用し、アンプはAmpegのSVTシリーズをメインに据えることで芯のある音を作り出している。
ライブでは400Hz帯を少し持ち上げてミドルレンジの存在感を確保し、バンドサウンドの中でベースラインが埋もれないよう工夫している。

楽曲によってコンプレッサーの設定を使い分け、「赤い玉」などの疾走感ある曲では比較的高めのレシオ(4:1程度)でアタック時間を短く設定している。
対して「クリスタルグラフィティ」などのミドルテンポの曲ではレシオを抑え(2:1程度)、より自然な音の伸びを活かしたセッティングを採用。
ミックス時には左右の定位を若干中央よりずらし、ドラムのキックと分離させることでリズムセクションの明瞭さを確保している。
歪み系エフェクトを使用する際も60Hz以下はクリーンに保つことで、低域の輪郭をしっかり維持している。

スタジオレコーディングでは2〜3台のマイクを使い分け、ベースアンプのスピーカーに直接向けたダイナミックマイクとDIシグナルを併用している。
DIからの信号は100Hz周辺を盛り上げつつ、アンプからの信号は800〜1.2kHz帯を少し持ち上げて弦のニュアンスを強調。
最終ミックスではサイドチェイン・コンプレッションを軽く使い、キック音との干渉を防ぎながらもベース本来の力強さを損なわないバランスを追求している。
この緻密な音作りが、PIERROTの重層的なサウンドの土台を支えているのだ。

比較的安価に音を近づける機材【PIERROT・KOHTA】

PIERROTのベーシストKOHTAのサウンドを手頃な価格で再現するには、まずベース本体としてPrecision BassタイプまたはJazz Bassタイプの安価なモデルがおすすめです。彼の特徴である太くうねるような低音は、ピックアップの出力を高めに設定し、トーンを少し絞ることで近づけることができます。ESPやEdwards、Grassrootsなどの国産中価格帯ブランドでも十分再現可能な音域です。

アンプやエフェクターについては、小〜中型のベースアンプとディストーションペダルの組み合わせが基本となります。Ampeg系の音色を持つ比較的安価なアンプやマルチエフェクターを使用し、中域を少し持ち上げた設定にすると、彼の音色の芯の太さを表現しやすくなります。特にZOOM B1Fourのようなマルチエフェクターがあれば、コスパよく様々な音作りに対応できるでしょう。

演奏面では、ピック弾きを基本としつつ、曲調に合わせて指弾きも取り入れることがKOHTA風サウンドの鍵となります。重厚なサウンドを作るには弦高を少し高めに設定し、やや太めのゲージの弦を使用するとよいでしょう。また、アタック感を増すために弦を強めに弾くテクニックも、彼の音に近づけるポイントになります。

比較的安価に音を近づける機材表【PIERROT・KOHTA】

総括まとめ【PIERROT・KOHTA】

KOHTAのベーススタイルは、PIERROTのヴィジュアル系ハードコアサウンドを支える重厚な音色と確実な技術が特徴です。彼の音作りの核は、太く存在感のある低音と適度な歪みのバランスにあります。指弾きを基本としながらも曲調に合わせてピック奏法も使い分け、緻密なフレージングと力強いピッキングで曲の展開を支えています。バンドサウンド全体の中で、KIRINのギターやAIJIのリードギターとの絶妙なバランスを取りながら、キレのある中音域と存在感のある低音で楽曲の骨格を形成する役割を担っていました。

KOHTAサウンドを再現するポイントは、適度な歪みと抜けの良さを両立させる音作り、そして安定したリズムキープにあります。ESP製5弦ベースを愛用していたことで知られ、その特性を活かした太く芯のある音色が特徴的です。エフェクターはオーバードライブやディストーションを効果的に使用し、曲調によって歪みの量を調整していました。アンプやエフェクターのセッティングでは、低音域と高音域を適度に強調しつつ中音域を抑えめにした「スマイルカーブ」的なイコライズが特徴的で、これによりバンドサウンドの中で埋もれない存在感と、ドラムとの一体感を両立していたのです。

KOHTAの演奏アプローチには、機材に依存しすぎない本質的な姿勢が見られます。どんな機材を使用する場合でも、バンドサウンド全体を考慮した音作りと、楽曲の世界観を表現するための技術を重視していました。彼のフィンガリングやピッキングの強弱、フレットハンドの細かなニュアンスこそが音楽性を表現する上で最も重要な要素であり、これは特定の機材の有無に関わらず追求すべきものです。PIERROTの楽曲を演奏する際は、機材そのものよりも、曲の持つエネルギーや感情を伝えることに焦点を当て、力強くも繊細な表現力を身につけることが、KOHTAスタイルへの近道といえるでしょう。

本記事参照サイト【PIERROT・KOHTA】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Wikipedia
• YouTube Official
• Guitar Selection