【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

関連記事

【ACIDMAN・佐藤雅俊】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.10.22

【UFO・Pete Way】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.11.19

【MEGADETH・デイヴィッド・エレフソン】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.11.24

【TOKIE】井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech 始めに

TOKIEは日本の女性ベーシストとして高い評価を得るミュージシャンで、ソリッドなグルーヴとダイナミックなプレイスタイルが特徴です。彼女は井上陽水のフォーキーな楽曲では繊細かつ安定したライン、布袋寅泰のロック志向の作品では力強くエッジの効いたフレーズを展開。安室奈美恵のダンスミュージックではタイトなリズムキープと歌を引き立てるサポート、Def Techのレゲエ・ヒップホップ要素を持つ音楽では深みのあるベースラインを提供しています。多彩なジャンルに対応できる柔軟性と確かな技術を持ち、各アーティストの音楽性を理解した上で、曲の土台となるベースワークを構築。エフェクターの活用と指弾きとピック奏法の使い分けにより、様々な音楽的要求に応える実力派ベーシストです。

YouTubeでTOKIEのプレイをチェック → こちら

使用アンプ一覧と特徴【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

TOKIEは主に国内外のハイレベルなアーティストのサポートベーシストとして活躍しており、多彩な音楽性に対応するため複数のアンプを使い分けています。ライブではAmpeq SVTシリーズを中心に据え、力強い低音と安定した出力を重視。特に布袋寅泰のロックサウンドでは歪みを効かせたアグレッシブな音作りを採用しています。 一方、井上陽水や安室奈美恵のようなJ-POPサポートでは、Markbassアンプを用いてクリアで温かみのある中域を強調。特にDef Techのレゲエ/ヒップホップ系ではAcoustic社のアンプを使用し、タイトな低域とパンチのある音を実現しています。 レコーディングではAmpeg B-15のような真空管アンプも活用し、アナログ感のある温かい音色と現代的なサウンドを融合させるこだわりを持っています。TOKIEの特徴は、曲調やアーティストの世界観に合わせてアンプやセッティングを的確に選択する柔軟性にあります。

使用アンプ機材表【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

使用ベースの種類と特徴【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

TOKIEのメインベースはFender Jazz Bassで、特に60年代のヴィンテージモデルを愛用しています。そのサウンドは温かみのある中域の張りと適度なアタック感が特徴で、様々なジャンルに対応できる汎用性の高さが魅力です。サブ機としてはMusicMan StingRayを使用し、パワフルな低域とシャープなアタック感を活かしたプレイも展開。PUはJazz Bassの2基のシングルコイルを活かしたミックスで、繊細なニュアンスからパンチの効いたサウンドまで幅広い音作りを実現しています。布袋寅泰や安室奈美恵のポップスからDef Techのレゲエミックスまで、多彩なジャンルを支えるベースサウンドは、機材の特性を熟知した選択と独自のプレイスタイルから生み出されています。

使用ベース機材表【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

使用エフェクターとボード構成【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

TOKIEは多彩なジャンルのアーティストをサポートする中で、明瞭なトーンと存在感のあるベースサウンドを追求しています。エフェクターボードには、BOSS TU-3チューナー、MXR M-80やEBS MicroBass IIなどのプリアンプ/DIを核に、コンプレッションには定評あるMXR M87やDIAMOND Compを採用。サウンドキャラクターの変化にはSansamp Bass Driver DI、空間系にはStrymon Timelineなどを配置しています。各アーティストの世界観に合わせて繊細にセッティングを調整し、ロックからR&B、ポップスまで対応できる汎用性の高いボード構成を実現。シンプルながらも音楽性を最大限に引き出せるセットアップを追求しています。

使用エフェクター機材表【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

TOKIEさんのベースセッティングは、低域の存在感と中域のアタックバランスが特徴的です。井上陽水バンドでの演奏時は、80Hzを+3dB程度ブーストし、温かみのある低域を強調しています。一方、布袋寅泰のロックナンバーでは、800Hz〜1kHz帯域を少し持ち上げてピック弾きのアタック感を際立たせ、ドラムとのグルーヴ感を高めています。レコーディングでは、アンプとDIの2系統を録り、ミックス時に状況に応じて使い分けるという工夫も見られます。

安室奈美恵のダンスミュージックでは、60Hzのローエンドを抑えめにし、200Hz付近をやや削ることでキックドラムとの干渉を避けています。代わりに2〜3kHzの帯域を+2dB程度持ち上げることで、リズミカルなフレーズの輪郭をはっきりさせ、ミックス内での存在感を確保しています。コンプレッサーは比較的軽めの設定（比率4:1、アタック20ms程度）で、ダイナミクスを活かしながらも安定した音量を維持しています。

Def Techのレゲエ調の楽曲では、ベースの定位を中央にしっかり固定し、100〜120Hz帯域を豊かに出して重心を低く保っています。ミックス時には、サイドチェイン・コンプレッションを活用して、キックとベースの関係を整理することが多いようです。ライブではPresonus StudioLiveのパラメトリックEQを活用し、会場の音響特性に合わせて250Hz付近の箱鳴り感を適宜カットする細かな調整も行っています。その結果、どんな会場でも安定した低域の存在感を実現しています。

比較的安価に音を近づける機材【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

TOKIEさん愛用のFender Jazz Bassの音色を手頃な価格で再現するなら、Squier Classic Vibe ’60s Jazz Bassがおすすめです。本体価格は5万円前後でありながら、ヴィンテージ感のあるトーンと扱いやすい演奏性を両立しています。指弾きでのファンキーなプレイから、ピック奏法での力強いロックサウンドまで幅広く対応できるのが魅力です。

アンプについては、Fender Rumble 40などのコンパクトなベースアンプが実用的な選択肢になります。価格は2万円台でありながら、クリアなサウンドと程よい低音の厚みを持ち、特にジャズベースとの相性が抜群です。さらにコストを抑えるなら、オーディオインターフェイスとベースアンプシミュレーションソフトの組み合わせも効果的でしょう。

エフェクターはシンプルに考えて、まずはコンプレッサーと軽いオーバードライブがあれば十分です。MXR Dyna Comp MiniやTC Electronic Forcefield Compressorなどの手頃な価格のものでも十分な効果が得られます。TOKIEさんのようなタイトでパワフルなベースサウンドを目指すなら、弦高を若干高めに設定し、やや太めの弦を使用するのも効果的なテクニックです。

比較的安価に音を近づける機材表【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

総括まとめ【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

TOKIEの音作りの核は、幅広いジャンルに対応できる柔軟性と確かなグルーヴ感にある。井上陽水のフォーキーな楽曲から布袋寅泰のハードロック、安室奈美恵のR&B、Def Techのレゲエまで、異なる音楽性を持つアーティストをサポートする中で培われた多様な表現力が特徴だ。特筆すべきは彼女のダイナミクスコントロール能力で、指弾きの繊細なニュアンスからピック奏法の力強いアタックまで、楽曲の世界観に合わせて的確に音色を使い分ける。またステージ上でのパフォーマンスも印象的で、音楽とグルーヴを全身で表現する姿勢は、彼女のベーシストとしての音楽への真摯な姿勢を物語っている。

彼女のベースサウンド再現のポイントは、アタックとサスティンのバランスにある。弦を弾く強さや位置を繊細に調整し、曲調に応じて音の粒立ちを変える技術を持つ。特にR&Bやレゲエのようなグルーヴ重視の楽曲では、タイトな音のコントロールが重要となる。また彼女のプレイスタイルの特徴として、バンドサウンド全体を支えるために必要以上に主張せず、楽曲の土台としての役割を重視する姿勢がある。リズムセクションとしてのドラムとの一体感を大切にし、時にはシンプルに徹することで楽曲の本質を引き立てる。この「引き算の美学」が、多くのトップアーティストから信頼を得る要因となっている。

TOKIEは機材依存よりも奏者の感性や技術を重視する姿勢を貫いている。「自分の音は指先から生まれる」という考え方で、どんな楽器を手にしても自分らしい音を出せることを大切にしている。様々なアーティストのサポートで異なる音楽性に対応する経験から、機材の特性を理解した上で自分の音楽表現に活かす柔軟性を身につけた。彼女にとって機材は「表現するための道具」であり、その道具をいかに使いこなすかが本質だと考える。音楽性やグルーヴ感といった本質的な部分は機材では補えないという信念を持ち、常に自身の演奏技術と音楽的センスを磨き続ける姿勢が、多様なジャンルで活躍できる versatile なベーシストとしての評価につながっている。

本記事参照サイト【井上陽水、布袋寅泰、安室奈美恵、Def Tech・TOKIE】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Fender News
• NEO – Official Site
• Fender News
• Bass The Worlds – Media