【メタリカ・Robert Trujillo】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

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【Robert Trujillo】メタリカ 始めに

ロバート・トゥルヒーヨは2003年からメタリカのベーシストを務め、その強靭な指弾きによる重厚なサウンドで知られています。彼の特徴は「クロウ・ハンマー奏法」と呼ばれる右手の親指を使った独特の奏法と、力強いフィンガリングによる轟音のベースラインです。アグレッシブなパフォーマンススタイルもトレードマークで、「クラブスタンス」と呼ばれる低い姿勢でベースを構え、ステージを所狭しと動き回ります。「The Day That Never Comes」や「Atlas, Rise!」などの楽曲では、ジェイソン・ニューステッドの後任として、メタリカのヘヴィでグルーヴィーなサウンドを支える重要な役割を担っています。彼の重低音は、メタリカのスラッシュメタルサウンドに新たな厚みと深みをもたらし、バンドの音楽的進化に貢献しています。

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使用アンプ一覧と特徴【メタリカ・Robert Trujillo】

Robert Trujilloは主にAmpeg SVT-2ProとSVT-4 Pro、SVT-CLシリーズのヘッドアンプを使用し、キャビネットはAmpeg 8×10を愛用しています。このセットアップは、メタリカのパワフルな低音を支える重厚なサウンドを生み出しています。 ステージでは、アンプを複数台並べることで音圧と存在感を高め、メタリカの激しいパフォーマンスに対応しています。彼のベースサウンドは低域の厚みと中域のアタック感が特徴的で、バンドのヘヴィな楽曲においてリズムセクションの土台をしっかりと固めています。 また、Warwick AmpからはAmp Headシリーズを使用することもあり、多彩な音作りを実現。レコーディングでは状況に応じて異なるアンプを選択し、楽曲の要求に合わせたトーンメイキングを行っています。 彼のサウンドは単なる低域の主張だけでなく、フィンガープレイの繊細なニュアンスも捉える表現力を持ち、メタリカのサウンドに不可欠な要素となっています。

使用アンプ機材表【メタリカ・Robert Trujillo】

使用ベースの種類と特徴【メタリカ・Robert Trujillo】

Robert Trujilloのメイン機材は、Warwick Streamer Signature 5弦モデルで、黒や茶系の渋めな見た目が特徴的です。太く芯のある低音が魅力で、特に低域のパンチと中域の張りが際立っています。このベースはアクティブ回路を搭載し、MEC製ピックアップを2基装備したシンプルな構成で、攻撃的なアタックと豊かな低域を両立させています。 サブ機材としては、ESP製の「Trujillo-4」があり、こちらもEMG-P/J PUを搭載したアクティブ仕様です。また、5弦ベースを多用しているものの、楽曲によっては4弦も使い分けており、特に低いチューニングでの演奏時には5弦の存在感が際立ちます。最近ではFender Jazz Bassも使用しており、幅広い音色バリエーションを持つ演奏スタイルを確立しています。

使用ベース機材表【メタリカ・Robert Trujillo】

使用エフェクターとボード構成【メタリカ・Robert Trujillo】

ロバート・トゥルヒーヨは、メタリカのパワフルなベースサウンドを支える基盤として、比較的シンプルなエフェクターセットアップを好んでいます。彼のボード構成の中心はMXR M-80 Bass D.I.+で、このプリアンプ/ディストーションが彼の特徴的な歪みサウンドを生み出しています。アグレッシブなメタルサウンドを維持しつつも音の明瞭さを保つため、Electro-Harmonix Bass Big Muffも活用。ライブでは状況に応じてWah-Wahペダル（Morley Power Wah）も導入し、表現の幅を広げています。全体としてロバートは「音が埋もれない」ことを最優先に、バンドサウンドの中でベースの存在感を確保するエフェクト構成を採用。複雑なエフェクトチェーンよりも、基本的な音作りと演奏テクニックを重視する姿勢が彼のサウンド哲学を反映しています。

使用エフェクター機材表【メタリカ・Robert Trujillo】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【メタリカ・Robert Trujillo】

トゥルヒーヨのベース音作りは、中低域を豊かに保ちながら高域の明瞭さも確保する絶妙なバランスが特徴です。彼のEQ設定はミッド(800Hz付近)をやや持ち上げつつ、低域(80-100Hz)を太く、高域(2.5kHz以上)をクリアに保つことで、メタリカのヘヴィなサウンドを支えています。ライブでは5弦ベースの低音を活かすため、60Hz付近もしっかりと出力し、バンドミックス内での存在感を確保しています。

楽曲によって音作りを使い分け、初期メタリカの曲では指弾きでタイトな音を作り出し、ミッドレンジ(500Hz-1kHz)を強調させています。一方「The Day That Never Comes」などの近年の楽曲ではピック奏法も取り入れ、アタック感を強調するため高域(3-5kHz)を持ち上げています。ゲインを絶妙に調整することでディストーションとクリーンの境界線を探り、スネアドラムとの周波数バッティングを避けるために700Hz付近を若干カットする工夫も見られます。

スタジオレコーディングでは、Warwickベースの太い音を活かしながらも、コンプレッションは比較的控えめに設定しています。アタック時間は4-8ms、リリースは50-80ms程度と素早く設定し、ドラムとの一体感を保ちながらも個々の音の存在感を損なわないよう調整されています。メタリカ特有の重厚感あるミックスでは、ベースをセンター定位よりやや広げ、ギターの隙間を埋めるように配置することで、バンド全体の音像の厚みを作り出しています。

比較的安価に音を近づける機材【メタリカ・Robert Trujillo】

Robert Trujilloの音に近づけるには、まずウォーウィック系のべース音色を目指すとよいでしょう。Warwick Rockbassシリーズなら5万円前後で手に入り、トゥルヒーヨの太くパンチのある音の土台を作れます。もしさらに予算を抑えたい場合は、Ibanez SR300EやSR400などのアクティブタイプのベースで代用し、EQで低域と中低域をブーストしてみましょう。

アンプはアンプシミュレーターやマルチエフェクターを活用すると初期投資を抑えられます。Line6 HX StompやZoom B3nといったマルチエフェクターにSVTタイプのアンプモデルを選び、歪み成分を適度に加えると近い音作りが可能です。イコライザーで250Hz付近と800Hz付近を持ち上げ、軽く歪ませることでメタリカの楽曲における彼の音色の特徴を再現できるでしょう。

弦と奏法も重要な要素です。D’Addario EXL165などの太めのニッケル巻弦を使い、ピックではなく指弾きでプレイすることがトゥルヒーヨサウンドの鍵となります。彼特有のアグレッシブな指弾きを真似るため、弦を強く弾いてアタック感を出し、ピックで弾いたような力強さを指で表現してみましょう。これらの組み合わせで、高価な機材を揃えなくてもトゥルヒーヨらしい太くダイナミックな音に近づけることができます。

比較的安価に音を近づける機材表【メタリカ・Robert Trujillo】

総括まとめ【メタリカ・Robert Trujillo】

Robert Trujilloの音作りの核は、力強く太いサウンドと正確なリズムキープにある。彼のプレイスタイルの特徴は、フィンガープレイとピック奏法の両方をマスターし、状況に応じて使い分ける多様性だ。特にメタリカのサウンドを支える上で重要なのが彼の攻撃的なフィンガープレイで、ミュートを効かせた硬質なアタックと、低音の芯をしっかりと保つ技術が際立つ。またバンドのグルーヴ感を生み出す要因として、ドラマーのLars Ulrichとの緊密なリズム連携があり、曲想に応じて音量や音色をダイナミックに変化させる表現力も彼のプレイの大きな特徴となっている。 Trujilloのサウンド再現のポイントは、ベース本体の弦高を比較的高めに設定し、力強いアタックを生み出すことだ。彼の特徴的なサウンドは、弦を強く弾くことでベース本来の太い低音を引き出す奏法から来ている。イコライザーはローミッドをやや抑え気味に、低域と高域をブーストすることで、クリアでパンチのある音作りが可能になる。また彼の場合、演奏技術そのものが音作りに直結しており、アタックの強さやフィンガリングの正確さ、左手のミュート技術などがサウンドのキャラクターを形成している。ヘビーなベース音を出すには、徹底したフォームとタイミングの練習が欠かせない。 機材への依存に陥らず音作りをするためには、Trujilloのような「シンプルに考える」姿勢が重要だ。彼は複雑なエフェクトやプリアンプをあれこれ試すのではなく、基本的な音作りに注力している。特にライブパフォーマンスにおいては、見栄えのするプレイスタイルや体の使い方など、音以外の要素も含めた「全体としてのパフォーマンス」を意識している。初心者にとって重要なのは、高価な機材を揃えることよりも、基本的な演奏技術を磨き、ベースと自分の体が一体となって音を生み出すという感覚を養うことだ。Trujilloの音楽性の本質は、複雑な機材セットアップではなく、プレイヤーとしての表現力と演奏への情熱にある。

本記事参照サイト【メタリカ・Robert Trujillo】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Wikipedia
• Guitar & Bass Media
• Bass Hakase