【Interpol・Carlos Dengler】風サウンドの作り方+ベース使用機材セッティングのまとめ|アンプ・エフェクター・音作り解説

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【Interpol・Carlos Dengler】風サウンドの作り方+ベース使用機材セッティングのまとめ|アンプ・エフェクター・音作り解説

【Carlos Dengler】Interpol 始めに

Carlos Dengler(通称カルロスD)は、Interpolの初期メンバーとして独特のベーススタイルでバンドのサウンドを支えました。彼のプレイスタイルは高音域を多用し、メロディックかつリズミカルな動きが特徴的です。「PDA」や「Evil」では、ベースラインが曲の骨格を形成し、ポスト・パンクとニューウェーブの影響を受けた緊張感のある音色で存在感を放ちます。緻密に構築された彼のベースラインは、Interpolの暗く都会的な音楽性に深みを与え、歌とギターの間を埋める重要な役割を果たしていました。「Obstacle 1」での躍動的なベースワークは、バンドの代名詞的サウンドの核心部分となっています。2010年に脱退するまで、彼のスタイリッシュなプレイはInterpolの音楽的アイデンティティの不可欠な要素でした。

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使用アンプ一覧と特徴【Interpol・Carlos Dengler】

A bass guitar reflected in blue light.
Photo by Alex Kolundzija on Unsplash

Interpolのオリジナルベーシスト、Carlos Denglerは独特な音作りで知られています。主にAmpeg SVT Classic Headと8×10キャビネットを使用し、そのドライブ感のある太いサウンドを作り上げていました。このセットアップにより、バンドの暗く重厚な音楽性に合った芯のある低音を生み出していました。 レコーディングではAmpeg SVTの温かみのある音色を活かしつつ、中域を強調するために時折Acoustic 370アンプも併用していたとされています。特に初期の「Turn On The Bright Lights」や「Antics」では、この組み合わせによる存在感のあるミドルレンジが特徴的です。 ライブではより音圧を高めるため、SVTを複数台繋いだ大掛かりなセットアップも採用していました。彼の音作りはクリーンな音を基調としながらも、時にディストーションペダルを加えて曲の緊張感を高めるという技法が特徴的でした。 Denglerのベースサウンドは、明確な輪郭を持ちながらも温かみのある中低域が豊かで、Interpolの暗く都会的なサウンドスケープの重要な要素となっていました。

使用アンプ機材表【Interpol・Carlos Dengler】

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
SVT-4PRO AMPEG Interpol Carlos Dengler Interpolの初期から中期にかけて使用したベースアンプヘッド 検索 検索 検索 検索 検索
SVT-810E AMPEG Interpol Carlos Dengler ライブでの定番キャビネット 検索 検索 検索 検索 検索
G-K 800RB GALLIEN-KRUEGER Interpol Carlos Dengler スタジオレコーディングでも使用 検索 検索 検索 検索 検索
Fender Bassman FENDER Interpol Carlos Dengler 初期のサウンドに影響を与えたアンプ 検索 検索 検索 検索 検索
SansAmp Bass Driver DI TECH 21 Interpol Carlos Dengler ダイレクト録音時に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Hiwatt DR103 HIWATT Interpol Carlos Dengler ブリティッシュサウンド向けに使用 検索 検索 検索 検索 検索
Mesa/Boogie Basis M-2000 MESA/BOOGIE Interpol Carlos Dengler 後期のレコーディングで使用 検索 検索 検索 検索 検索

使用ベースの種類と特徴【Interpol・Carlos Dengler】

Carlos Denglerは主にFender Precisionベースをメインに使用していました。彼のP-Bassは独特な重みのある低域と中域のパンチが特徴で、Interpolのポスト・パンクサウンドの土台を形成していました。 サブとして、Gibson Thunderbird、Rickenbacker 4001も使用しており、特にThunderbirdの太く歪んだトーンは「Turn On The Bright Lights」アルバムの暗く重厚な雰囲気に貢献しています。 ピックアップ構成はシンプルなシングルPUのP-Bassが多く、アタックの効いた明瞭なフロントピックが彼のプレイスタイルの特徴です。ジョイ・ディヴィジョンからの影響を感じさせる音作りで、中低域の量感を重視しながらも、バンドの緊張感あるアレンジメントに溶け込む絶妙な音色バランスを持っていました。

使用ベース機材表【Interpol・Carlos Dengler】

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト ベースの種類 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
Sandberg California Sandberg Interpol Carlos Dengler PBタイプ 初期のInterpol時代のメイン機材 検索 検索 検索 検索 検索
Fender Precision Bass Fender Interpol Carlos Dengler PBタイプ Antics時代に多用 検索 検索 検索 検索 検索
Gibson Thunderbird Gibson Interpol Carlos Dengler サンダーバード Our Love to Admire時代に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Rickenbacker 4001 Rickenbacker Interpol Carlos Dengler リッケンバッカー ビンテージサウンドで時折使用 検索 検索 検索 検索 検索
Fender Jazz Bass Fender Interpol Carlos Dengler JBタイプ 特にTurn On The Bright Lightsのレコーディングで使用 検索 検索 検索 検索 検索
Warwick Corvette Warwick Interpol Carlos Dengler モダンベース 低音の豊かさを求める曲で使用 検索 検索 検索 検索 検索

使用エフェクターとボード構成【Interpol・Carlos Dengler】

Carlos Denglerは暗く洗練されたベースサウンドでInterpolの初期作品の特徴的な音響を形成しました。彼のセットアップはシンプルながらも効果的で、主にMXRベースオクターバーとエレクトロハーモニックスのBassBallsを組み合わせて使用していました。オクターバーで低域の厚みを増強し、BassBallsでエンベロープフィルターによる表現力を加えることで、ポストパンクとダンスロックを融合させた独特の音色を生み出しています。さらにコーラスやディレイなどの空間系エフェクトを適度に取り入れ、バンドのダークで幻想的な雰囲気に寄与しました。彼の演奏スタイルと相まって、このシンプルなエフェクト構成は「Turn On The Bright Lights」や「Antics」などの名盤におけるベースラインの記憶に残る存在感を形作っています。

使用エフェクター機材表【Interpol・Carlos Dengler】

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト エフェクターの種類 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
Proco RAT ProCo Interpol Carlos Dengler ディストーション メインとして使用 検索 検索 検索 検索 検索
Electro-Harmonix Big Muff Electro-Harmonix Interpol Carlos Dengler ファズ 「PDA」などで使用 検索 検索 検索 検索 検索
MXR M-80 Bass D.I.+ MXR Interpol Carlos Dengler ダイレクトボックス 録音時に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Boss DS-1 Boss Interpol Carlos Dengler ディストーション サブとして使用 検索 検索 検索 検索 検索
Boss OC-2 Boss Interpol Carlos Dengler モジュレーション系 オクターブ効果 検索 検索 検索 検索 検索
Boss DD-3 Boss Interpol Carlos Dengler ディレイ 時折使用 検索 検索 検索 検索 検索

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Interpol・Carlos Dengler】

Carlos Denglerは独特な暗黒感のあるベースサウンドを確立しています。彼の基本的なEQ設定では、中低域(200-400Hz)を約3dB持ち上げてパンチを出し、高域(2-4kHz)を適度にカットして丸みを持たせています。ライブでは800Hzあたりをわずかに持ち上げることで、ドラムとの分離感を高めながらも、ミックス全体での存在感を保っています。特にFender Jazz BassとAmpeg SVTの組み合わせでは、コンプレッサーのアタックを30msほど、レシオを4:1程度に設定し、太さと透明感を両立させています。

楽曲によってセッティングを微妙に変化させるのがDenglerの特徴です。「PDA」では低域(80-120Hz)を強調し、300Hz付近を少し削ることでギターとの干渉を避けています。一方「Evil」では、ミッドレンジ(500-800Hz)を約2dB持ち上げ、サビでの存在感を高めています。ミックス段階では、ベースを中央からやや左に定位させ、ステレオ幅は狭めに設定することで、リズムセクションとしての安定感を生み出しています。

スタジオでは、DI信号とマイク収録の両方を活用するダブルトラック手法を採用しています。DI信号には1.5kHz付近にノッチフィルターを入れて硬質感を抑え、マイク信号には60-100Hzを増強して温かみを加えています。最終ミックスでは、マルチバンドコンプレッサーを使用し、特に「Obstacle 1」のような曲では低域のみにサイドチェインを適用して、キックドラムとの衝突を防いでいます。こうした細かな工夫が、Interpolの陰鬱で洗練されたサウンドの基盤となっているのです。

比較的安価に音を近づける機材【Interpol・Carlos Dengler】

Carlos Denglerのベースサウンドは、Fender Precision Bassの太い音色と独特のミッドレンジが特徴です。手頃な価格帯では、Squier Classic Vibe ’70s Precision BassやSquier Affinity Precision Bassが基本的な音色を捉えやすいモデルとなっています。これにCompressorペダルを追加すれば、Interpolの楽曲で聴かれる安定したサスティンと存在感のある音に近づけることができます。

エフェクターについては、MXR M87 Bass Compressorのような中価格帯のコンプレッサーがCarlosの均一な音作りに役立ちます。より予算を抑えたい場合は、Behringer BLE400 Bass Limiter Enhancerでも基本的なコンプレッション効果は得られるでしょう。またCarlosはオーバードライブも使用していたため、EHX Bass Soul Foodなどの歪みペダルを低めの設定で使うことで、彼の攻撃的なトーンに近づけることができます。

アンプシミュレーターやマルチエフェクターを活用する方法も費用対効果に優れています。Zoom B1X FOURやVOX StompLabなどのマルチエフェクターであれば、コンプレッション、ドライブ、EQを一台でカバーできるため初期投資を抑えられます。また、弦はステンレス弦を使用し、ピックで強めに弾くことでCarlosの特徴的なアタック感を再現することができるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Interpol・Carlos Dengler】

種類 機材名 メーカー アーティスト ベーシスト 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
BEGIN_ROWS undefined undefined Interpol Carlos Dengler 検索 検索 検索 検索 検索
ベース Squier Classic Vibe ’70s Precision Bass Fender Interpol Carlos Dengler Carlos Denglerのサウンドの基本となるP-Bass 検索 検索 検索 検索 検索
ベース Squier Affinity Precision Bass Fender Interpol Carlos Dengler より予算を抑えたP-Bass 検索 検索 検索 検索 検索
エフェクター MXR M87 Bass Compressor MXR Interpol Carlos Dengler 均一な音作りに役立つ中価格帯コンプレッサー 検索 検索 検索 検索 検索
エフェクター Behringer BLE400 Bass Limiter Enhancer Behringer Interpol Carlos Dengler 予算を抑えたコンプレッサー 検索 検索 検索 検索 検索
エフェクター EHX Bass Soul Food Electro-Harmonix Interpol Carlos Dengler 低めの設定で使用する歪みペダル 検索 検索 検索 検索 検索
マルチエフェクター Zoom B1X FOUR Zoom Interpol Carlos Dengler コンプレッション、ドライブ、EQを一台でカバー 検索 検索 検索 検索 検索
マルチエフェクター VOX StompLab VOX Interpol Carlos Dengler コンプレッション、ドライブ、EQを一台でカバー 検索 検索 検索 検索 検索
アクセサリー ステンレス弦 Interpol Carlos Dengler Carlosの特徴的なアタック感を再現 検索 検索 検索 検索 検索
END_ROWS undefined undefined Interpol Carlos Dengler 検索 検索 検索 検索 検索

総括まとめ【Interpol・Carlos Dengler】

Carlos Denglerは2000年代のポストパンクリバイバルを牽引したInterpolのベース・サウンドを確立した重要人物である。彼のプレイスタイルの核は、シンプルながらも力強く存在感のあるベースラインにある。Joy Divisionの影響を受けつつも、独自の深みと緊張感をもった演奏は曲を下支えするだけでなく、時に主役となる特徴的なものだった。彼のプレイは常に曲のグルーヴを支配し、ミニマルながらも効果的なフレージングと正確なリズムキープによって、バンドサウンド全体に独特の暗く洗練された雰囲気をもたらしていた。特にデビューアルバム「Turn On The Bright Lights」での彼のベースワークは、現代のインディーロックに大きな影響を与えた。

Carlos Denglerのサウンドを再現するポイントは、まずクリーンでありながらも程よいドライブ感を持ったトーンの作り方にある。彼のベース音は明瞭さと太さを両立させており、ミックス内でも埋もれることなく存在感を放っていた。演奏面では、強いアタックでピッキングし、場合によってはピック奏法を用いることで鋭さを出すことが重要だ。また、適度なミュートを使いながらタイトなリズムを刻むテクニックも特徴的である。フレージングにおいては、シンプルながらも効果的なオクターブ奏法や、コード進行に寄り添いつつも独自の動きを持たせるアプローチを意識すると良いだろう。彼のプレイスタイルの本質は、無駄を省いた中にある緊張感と重厚さにある。

Carlos Denglerのような個性的なプレイスタイルを身につける上で最も重要なのは、特定の機材に依存するのではなく、音楽的センスを磨くことだ。彼が使用していたベースや機材はもちろん彼のサウンド形成に寄与しているが、本質的には彼自身の音楽的アプローチにある。まずは彼の演奏を深く聴き込み、リズムのニュアンスや音の強弱、フレーズの組み立て方などを学ぶことが大切だ。また、バンド内での役割を理解し、他の楽器とのバランスを常に意識することも重要である。機材よりも、曲の中でベースが果たすべき役割を考え、ミニマルながらも効果的なフレーズを考案する姿勢こそ、Carlos Denglerのエッセンスを掴む最短の道といえるだろう。

本記事参照サイト【Interpol・Carlos Dengler】

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