【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

【リック・レイアード】Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）始めに
使用アンプ一覧と特徴【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
1. 使用アンプ機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
使用ベースの種類と特徴【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
1. 使用ベース機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
使用エフェクターとボード構成【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
1. 使用エフェクター機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
比較的安価に音を近づける機材【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
1. 比較的安価に音を近づける機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
総括まとめ【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】
本記事参照サイト【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

【リック・レイアード】Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）始めに

リック・レイアードは、ジョン・マクラフリンが率いたフュージョンの先駆的バンド、マハヴィシュヌ・オーケストラの初期メンバーとして知られるベーシストです。1970年代初頭、彼はアコースティックベースを担当し、複雑なリズムパターンとジャズの即興性を融合させた演奏スタイルで注目を集めました。

レイアードのベースプレイは、テクニカルでありながらも曲の土台をしっかりと支える役割を果たしていました。特に「Birds of Fire」や「Meeting of the Spirits」などの代表曲では、目まぐるしく変わる拍子やテンポの中でも揺るぎないグルーヴを生み出し、バンドのサウンドに重厚さを与えています。

マハヴィシュヌ・オーケストラはジャズとロックの垣根を超え、インド音楽の影響も取り入れた革新的な音楽性で知られています。その中でレイアードは、ジャン=リュック・ポンティのヴァイオリンやビリー・コブハムのドラムと緻密に絡み合いながら、複雑なアンサンブルの要として機能しました。

YouTubeでリック・レイアードのプレイをチェック → こちら

使用アンプ一覧と特徴【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

マハヴィシュヌ・オーケストラのベーシスト、リック・レイアードは初期のジャズ・フュージョンシーンで独自の音楽性を発揮したミュージシャンです。彼はギタリストのジョン・マクラフリン率いるこのバンドで、アコースティックベースとエレクトリックベースの両方を使い分けていました。

レイアードはライブではアンプの出力を最大限に活かし、バンドの複雑なアンサンブルの中でも埋もれない音量と存在感を維持していました。特に初期のマハヴィシュヌでは、ジャズとロックの融合を体現するような太くて芯のある音色が特徴的です。初期の録音では、温かみのあるチューブアンプの質感を持ちながらも、クリアな中高域が際立つサウンドを実現していました。

レコーディングでは、当時のスタジオ環境に合わせてDIと組み合わせた録音も行っていたと考えられます。1970年代前半のフュージョン黎明期において、彼のベースサウンドはジャズの伝統を踏まえながらも、ロックの要素を取り入れた革新的なものでした。

彼の音作りはマハヴィシュヌ・オーケストラの複雑な楽曲構成と高度な演奏技術に合わせて、明瞭さと力強さを兼ね備えたものだったと言えます。特に「Birds of Fire」や「Inner Mounting Flame」といったアルバムでは、バンドの音楽性を支える重要な役割を果たしていました。

使用アンプ機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

機材名	メーカー	アーティスト	ベーシスト	備考	Amazon	楽天	Yahoo!	石橋楽器	サウンドハウス
Acoustic 370	Acoustic Control Corporation	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	Mahavishnu Orchestraでの活動初期に使用	検索	検索	検索	検索	検索
Acoustic 361	Acoustic Control Corporation	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	1970年代初期のツアーで使用	検索	検索	検索	検索	検索
Fender Precision Bass	Fender	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	バンド活動時代の主要なベース楽器	検索	検索	検索	検索	検索
Rickenbacker 4001	Rickenbacker	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	録音やライブで時折使用	検索	検索	検索	検索	検索
Tobias Bass	Tobias	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	後期のレコーディングで使用	検索	検索	検索	検索	検索

使用ベースの種類と特徴【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

リック・レイアードは1970年代初期、ジョン・マクラフリン率いるマハヴィシュヌ・オーケストラの初期メンバーとして活躍したベーシストです。彼は主にフレットレスベースを駆使し、ジャズフュージョンの黎明期に革新的なプレイスタイルを展開しました。

特にフレットレスベースの特性を活かした滑らかなフレージングとビブラートは、バンドの複雑なリズムパターンの中でも際立つ存在感を放っていました。中域の張りのある音色と、ウッディで温かみのある低域が特徴的で、時にピックを使用することで鋭いアタック感を出すこともありました。

マハヴィシュヌ・オーケストラの『Birds of Fire』や『The Inner Mounting Flame』などの代表作では、彼の流動的なベースラインがバンドの音楽的冒険を支える重要な要素となっています。ジャズとロックの融合において、テクニカルかつ表現力豊かなベースプレイは、後世のミュージシャンにも大きな影響を与えました。

使用ベース機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

機材名	メーカー	アーティスト	ベーシスト	ベースの種類	備考	Amazon	楽天	Yahoo!	石橋楽器	サウンドハウス
Alembic Series I	Alembic	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	JBタイプ	1970年代初期のモデル。マハヴィシュヌ・オーケストラ在籍時に使用	検索	検索	検索	検索	検索
Rickenbacker 4001	Rickenbacker	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	JBタイプ	独特の鋭いサウンドで知られるモデル	検索	検索	検索	検索	検索
Tobias Bass	Tobias	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	JBタイプ	ソロ活動やセッションでも使用	検索	検索	検索	検索	検索
Fender Jazz Bass	Fender	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	JBタイプ	クラシックなジャズベースサウンド	検索	検索	検索	検索	検索
G&L L-2000	G&L	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	JBタイプ	レオ・フェンダー設計の高品質ベース	検索	検索	検索	検索	検索

使用エフェクターとボード構成【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

マハヴィシュヌ・オーケストラの初期メンバーであるベーシスト、リック・レイアードは、革新的なジャズフュージョンサウンドの形成に重要な役割を果たしました。彼のベースサウンドは、フェンダー・ジャズベースをメインに使用し、クリーンかつパワフルな音色が特徴です。

エフェクトに関しては、当時としては珍しくファズやワウペダルを積極的に導入しており、特に『Birds of Fire』などの録音では実験的なサウンドエフェクトを活用していました。ジョン・マクラフリンのギターとの絡みを重視した音作りが特徴で、複雑なリズムパターンの中でも明瞭さを保つ工夫がなされています。

また、レイアードはオクターバーやディレイなどのモジュレーション系エフェクトも時折使用し、インドの伝統音楽からインスピレーションを得た奥行きのある音像を構築しました。バンドの複雑な楽曲構造の中で、彼の精密なベースラインは時にエフェクトによって強調され、独特のテクスチャーを生み出していたのです。

使用エフェクター機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

機材名	メーカー	アーティスト	ベーシスト	エフェクターの種類	備考	Amazon	楽天	Yahoo!	石橋楽器	サウンドハウス
Maestro Bass Brassmaster	Maestro	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	ディストーション	リック・レイアードがMahavishnu Orchestraで使用した定番エフェクター	検索	検索	検索	検索	検索
EMS Hi-Fli	EMS	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	モジュレーション系	1970年代初期のMahavishnu Orchestraでよく使用された	検索	検索	検索	検索	検索
Mu-Tron III Envelope Filter	Musitronics	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	ワウペダル	ファンキーなサウンドに貢献	検索	検索	検索	検索	検索
MXR Phase 100	MXR	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	フェイザー	初期Mahavishnu時代に使用	検索	検索	検索	検索	検索
Mutron Bi-Phase	Musitronics	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	フェイザー	複雑なフェイズシフトエフェクトを作り出すのに使用	検索	検索	検索	検索	検索
Octave Multiplexer	Mu-tron	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	オクターバー	低音を強調するために使用	検索	検索	検索	検索	検索

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

リック・レイアードのマハヴィシュヌ時代のベース音作りは、低域の存在感と中域の明瞭さが特徴的でした。
基本的なEQ設定では、80Hz付近を+3dB程度ブーストして太さを確保しつつ、200〜300Hz帯をやや抑えてマッドさを軽減していました。
さらに800Hz〜1kHzを+2dB程度持ち上げることで、ジョン・マクラフリンのギターやジャン＝リュック・ポンティのヴァイオリンとの音域の棲み分けを実現していたのです。
「Birds of Fire」などの速いパッセージではアタック感を出すため2〜3kHzも若干強調していました。

ライブでのセッティングは楽曲によって緻密に調整されていました。
特に「Meeting of the Spirits」のような複雑なリズムパターンでは、コンプレッサーのアタック時間を15ms程度、リリースを0.3秒前後に設定し、ダイナミクスをコントロールしていました。
一方「Dawn」のようなバラード調の曲では、コンプの比率を3:1程度に抑え、より自然な音の広がりを重視していたといいます。
レイアードは弦の振動を忠実に拾うため、フェンダー・ジャズベースのピックアップをネック側優位に設定し、アンプはアコースティック社の370を愛用していました。

スタジオでのミックス作業では、ビリー・コブハムのドラムとの相性を考慮した処理が施されていました。
特にバスドラムとの周波数バッティングを避けるため、ベースの60Hz以下を適度にハイパスフィルターで整理し、バスドラムは80Hz付近をメインに持ってくる工夫がされていました。
ステレオイメージでは、ベースはセンター寄りに定位させながらも、わずかに左に振ることで空間的な広がりを演出していたのです。
「The Inner Mounting Flame」アルバムでは、リバーブはほとんど使わず、代わりに絶妙なコンプレッション設定により音の密度を高めていました。

比較的安価に音を近づける機材【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

リック・レイアードのパンチが効いた力強いフレットレスベースの音を目指すなら、アクティブ回路搭載のベースがおすすめです。Fender Jazz Bassタイプに、アクティブプリアンプを搭載したSquier製のものが入門機として適しています。レイアードはアーニー・ボール社のスリンキー弦を使用していたため、同社の中高域がクリアなラウンドワウンド弦を装着すると音質が近づくでしょう。

アンプに関しては、クリーンでパワフルな出力が特徴のAmpeg系のベースアンプが相性良好です。予算を抑えるなら、Amepg BA-108やBA-110といったコンパクトアンプでも十分に練習用として使えます。また最近のモデリングアンプなら、NUX Mighty Bass BTやFender Rumble LTなど、Amepg系のサウンドを内蔵した手頃な機種が選択肢に入るでしょう。

エフェクターではコンプレッサーとイコライザーが基本になります。MXR Dyna CompやBehringer CS400などの安価なコンプレッサーで、レイアード特有のタイトで粘りのあるアタックを再現できます。ミッドレンジを少し持ち上げ、低域と高域をバランス良く設定したイコライザーで、フレットレス特有の芯のある音に近づけることができるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

種類	機材名	メーカー	アーティスト	ベーシスト	備考	Amazon	楽天	Yahoo!	石橋楽器	サウンドハウス
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ベース	Squier Jazz Bass（アクティブ回路搭載）	Squier	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	リック・レイアードのフレットレスベース音に近づける入門機	検索	検索	検索	検索	検索
弦	アーニー・ボールスリンキー（ラウンドワウンド）	Ernie Ball	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	レイアード使用の弦、中高域がクリア	検索	検索	検索	検索	検索
アンプ	Ampeg BA-108/BA-110	Ampeg	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	クリーンでパワフルな出力の練習用コンパクトアンプ	検索	検索	検索	検索	検索
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アンプ	Fender Rumble LT	Fender	Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）	リック・レイアード	Ampeg系サウンドを内蔵した手頃なモデリングアンプ	検索	検索	検索	検索	検索
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総括まとめ【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・リック・レイアード】

リック・レイアードのベーススタイルは、マハヴィシュヌ・オーケストラの複雑な音楽構造の中で強固な土台を形成することに重点を置いていた。ジョン・マクラフリンを中心としたフュージョンの先駆者的バンドにおいて、彼は単なるリズムキープだけでなく、ジャズとロックの要素を融合させた独創的なベースラインを紡ぎ出した。特にデビューアルバム「The Inner Mounting Flame」や「Birds of Fire」では、複雑なメーターと調性の変化に対応しながら、バンドの音楽的冒険を下支えする柔軟性と技術力を発揮。インドの音楽的要素を取り入れたスケールやリズムパターンを自在に操り、フュージョンベースの新たな地平を切り開いた功績は計り知れない。

リックのサウンドを再現するには、音色の明瞭さと倍音の豊かさを両立させることが重要だ。彼のプレイは複雑な和声進行の中でも音の輪郭がはっきりしており、特にミドルレンジが効いた芯のある音色が特徴的。速いテンポのフレーズでも一音一音を明確に発音するアプローチを心がけ、右手のピッキングにはやや強めのアタックを加えつつ、左手の正確なフィンガリングで音程の純度を高めることが求められる。また、5弦ベースやエクステンデッドレンジの楽器ではなく、伝統的な4弦ベースでのポジショニングとシフトの技術を磨くことで、彼の機動力のあるプレイスタイルに近づけるだろう。

機材に頼らない音楽性こそがレイアードの真髄である。彼はテクニックの誇示よりも、楽曲全体のサウンドスケープにベースがどう貢献できるかを常に考えていた。複雑な楽曲構造やインプロビゼーションの中でも、決して自己主張に走らず、バンド全体の音楽的方向性を支える役割に徹していた点は特筆すべきだ。フュージョンという新たなジャンルの創成期に、彼は先入観にとらわれないオープンマインドと確固たる音楽的センスで、ベーシストとしての可能性を広げた。どんな機材を使うかではなく、いかにバンドサウンドに溶け込みながらも個性を発揮できるか——それがレイアードから学ぶべき最も重要な姿勢だろう。