【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

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【ジョン・ウェットン】Roxy Music（ロキシー・ミュージック） 始めに

ジョン・ウェットンは1972年から1973年の短期間、アートロックバンドRoxy Musicに在籍したベーシストです。キング・クリムゾン、UKなど多くのプログレッシブ・ロックバンドで活躍したウェットンのベースプレイは、力強く重厚な音色と高度なテクニックが特徴です。

彼のRoxy Musicでの貢献は「Stranded」アルバムの制作に参加し、バンドのグラマラスかつ前衛的な音楽性に確かな基盤を提供しました。特に「Street Life」や「A Song for Europe」などの楽曲では、メロディアスながらも複雑なベースラインを披露しています。

ウェットンはRoxy Musicの洗練されたアートロック・サウンドに、自身のプログレッシブな技術と表現力を融合させました。バンドの実験的なサウンドスケープに対して、的確なリズム感と音楽的な深みを加える役割を果たしていたと言えるでしょう。

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使用アンプ一覧と特徴【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

ジョン・ウェットンがRoxy Musicで活動していた1970年代前半、彼はアコーリゾネイター社製のSemi-Acoustic 361ベースを愛用し、Ampeg SVTアンプと組み合わせて使用していたことが知られています。この組み合わせにより、ウェットンは力強く存在感のある低音を生み出していました。

ライブパフォーマンスでは、Ampeg SVTの大音量かつ豊かな低域を活かして、バンドのアンサンブルの中でもしっかりと主張できるサウンドを実現していました。特にRoxy Musicのアートロック的な音楽性において、彼の太く芯のあるベースラインは重要な役割を果たしていました。

スタジオレコーディングでは、より繊細なニュアンスを表現するため、時にはAmpegの小型アンプも使用していたと言われています。ウェットンのベースサウンドは中低域に厚みがあり、明瞭な音像を持ちながらも温かみのある音色が特徴でした。

その後King Crimsonなど他のバンドでの活動においても、彼はこの時期に確立した太く芯のある音を基本としながら、各バンドの音楽性に合わせて音作りをアレンジしていきました。彼の奏法とアンプの組み合わせによる表現力は、プログレッシブロックシーンにおいて重要な影響を与えました。

使用アンプ機材表【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

使用ベースの種類と特徴【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

ジョン・ウェットンがRoxy Music在籍時（1974-1975年）に使用していたメインベースは、Fender Precision Bassでした。このモデルは彼のキャリアを通じて愛用しており、その太くタイトな低音と安定感がRoxy Musicのサウンドに貢献しました。

特にCountry Life、Stranded、Siren等のアルバムでは、力強いピック弾きでの演奏が特徴的です。ウェットンのPrecision Bassから生み出される音色は、中域の張りと豊かな低域の量感を兼ね備え、バンドのアート・ロックサウンドの土台となっていました。

また時折、Gibson EB-3も使用していたとされています。ウェットンは様々なエフェクターと組み合わせ、Roxy Musicの革新的なサウンドを支える多彩なベースラインを生み出しました。その後も彼はKing Crimsonやアジア、UKなど様々なバンドでも主にPrecision Bassを愛用し続けています。

使用ベース機材表【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

使用エフェクターとボード構成【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

ジョン・ウェットンがRoxy Musicに在籍していた時期（1974年から1975年頃）、彼のベース音作りは同バンドの実験的なアートロック路線に適応したものでした。当時ウェットンは、ファズやディストーションを効果的に取り入れ、Roxy Musicのサウンドに重厚感と攻撃性を付加していました。

ライブやレコーディングでは、Fender Precision Bassを主に使用し、そのパンチの効いたサウンドを基調としていました。エフェクターについては、ファズペダルを中心に、時にワウやオクターバーなども活用してサウンドに変化をつけていたとされています。

ウェットンのベースプレイは、Roxy Music在籍時には比較的シンプルなボード構成ながら、バンドのキーボードやサックス、ブライアン・フェリーのボーカルと絶妙に絡み合う音色を追求していました。後のUK、アジアでの活動に比べると控えめながら、実験的な側面も持ち合わせていたことが特徴です。

使用エフェクター機材表【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

ジョン・ウェットンがRoxy Musicに参加した時期、彼のベース音は低域の存在感と中域の抜けの良さが特徴的だった。レコーディングでは200Hz付近を+3dB程度ブーストし、800Hz周辺を軽く抑えることで、フェンダー・プレシジョンベースの芯のある音を引き出していた。エディ・ジョブソンのバイオリンとフィル・マンザネラのギターの間に絶妙に定位させるため、2.5kHz前後を控えめに持ち上げる工夫も見られた。

「Country Life」アルバム収録の楽曲では、コンプレッサーの設定にも独自性があり、アタックを40ms程度に設定してベース音の立ち上がりを残しつつ、リリースを0.8秒前後にして音の余韻を活かしていた。特に「Out of the Blue」ではベースラインの動きが激しいため、スレッショルドを-12dB、レシオを4:1程度に設定し、低域の安定感を保ちながらも表現力を損なわない絶妙なバランスを実現した。ブライアン・フェリーのボーカルとの周波数バッティングを避けるため、300-400Hz帯域を慎重に調整していたことも特筆すべき点だ。

ライブにおいては、Roxy Musicの複雑な楽曲構成の中でベースの存在感を保つため、アンプのプリセットで60Hzを+4dB、ハイミッドを少し強調し、サウンドエンジニアとの連携で他の楽器との音量バランスを絶妙に保っていた。ステージ上ではアンフェーズによる低域の相殺を避けるため、マイキングはアンプに対して直角ではなく、わずかに角度をつけて行われていた。また、ドラムとの一体感を生み出すために、キックドラムとベースの低域を同期させるコンプサイドチェーンも効果的に使用されていた。

比較的安価に音を近づける機材【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

ジョン・ウェットンがロキシー・ミュージック在籍時に使用していたのは主にフェンダー・プレシジョンベースでしたが、比較的安価に近づけるには国産の良質なPベースタイプがおすすめです。スクワイアのビンテージモディファイドシリーズ（3万円台）やサーフの日本製モデル（5万円台）は、ソリッドな中音域と芯のあるサウンドを再現できます。

アンプはトランジスタアンプで十分ウェットンのパンチの効いたクリーントーンに近づけられます。アンペグのBA-110やフェンダーのルンブルシリーズ（2〜4万円）に、軽いコンプレッションをかけることで、ロキシーミュージックの『キャントレットゴー』などで聴けるタイトなベースラインを再現できます。弦は丸めのニッケルラウンドワウンドがソリッドな音作りに適しています。

エフェクトはシンプルに揃えるなら、MXR M87コンプレッサー（1.5万円前後）とオーバードライブがあれば十分です。特にベース用にチューニングされたオーバードライブ（BOSSのODB-3など）でアタック感を強調すると、ウェットンの力強いサウンドに近づけることができます。EQはミッドを少し持ち上げ、アタックを意識した設定がキーポイントです。

比較的安価に音を近づける機材表【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

総括まとめ【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

ジョン・ウェットンがRoxy Musicに在籍したのは1974年から1975年の短期間だが、その間にリリースされた『Country Life』『Siren』の2枚のアルバムで彼のベースプレイは重要な役割を果たした。ウェットンのベースワークは、歌心のある流れるようなフレージングと力強く太いトーンが特徴的だ。Roxy Musicの芸術的で洗練されたサウンドに、King CrimsonやFamilyでの経験から得た進行的なロック感覚を取り入れ、独特の緊張感と厚みをバンドサウンドにもたらした。特に「Love Is The Drug」や「Both Ends Burning」などの楽曲では、メロディアスでありながらも力強いベースラインが楽曲の骨格となっている。

ウェットンのRoxy Musicでのベーストーンを再現するポイントは、ミドルからローミッドにかけての豊かな倍音と、適度な粒立ち感だ。彼はピック弾きとフィンガーピッキングを曲の雰囲気によって使い分けており、特にピック奏法では太く芯のあるサウンドを生み出している。また、サスティンの効いた芳醇なトーンと、それでいて輪郭のはっきりとしたアタック感のバランスが絶妙だ。楽曲によってはリバーブやコーラスなどのエフェクトを控えめに使用しているが、基本的には楽器本来の音色を活かした自然な表現が特徴となっている。

ウェットンのプレイスタイルの核心は、特定の機材に依存するのではなく、音楽的なアプローチにある。彼は様々なバンドで異なるスタイルを演奏してきた経験から、楽曲の持つ雰囲気や方向性を敏感に感じ取り、それに最適な表現方法を選択する柔軟性を持っていた。Roxy Musicの洗練されたアートロックサウンドの中でも、彼独自の音楽的センスと表現力で、曲を下支えしながらも存在感のあるベースラインを生み出している。どんな機材を使用する場合でも、音楽的なフレージングと的確なダイナミクスコントロール、そして曲全体の流れを意識した演奏アプローチが重要だ。この音楽に対する本質的な理解こそが、ウェットンのRoxy Musicでの魅力的なベースプレイを生み出した鍵と言える。

本記事参照サイト【Roxy Music（ロキシー・ミュージック）・ジョン・ウェットン】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• ロキシー・ミュージック – Wikipedia
• John Wetton Official Archive – Roxy Music
• ROXY MUSIC PAGE
• KAKERECO MAGAZINE