【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】風サウンドの作り方+ベース使用機材セッティングのまとめ|アンプ・エフェクター・音作り解説

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【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】風サウンドの作り方+ベース使用機材セッティングのまとめ|アンプ・エフェクター・音作り解説

【ジャック・ブルース】Cream(クリーム) 始めに

ジャック・ブルース(1943-2014)は、エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカーと共にパワートリオ「Cream(クリーム)」を結成し、ロックベースの概念を根本から変えたベーシストです。クラシックとジャズの教育を受けた彼は、単なるリズムキーパーの枠を超え、メロディックでソリスティックなプレイスタイルを確立しました。

彼のベースラインは複雑かつ歌心に溢れ、ギターと対等に音楽の前面に出る革新的なアプローチで知られています。代表曲「Sunshine of Your Love」や「White Room」では、印象的なリフが曲の核となり、「Politician」では即興性の高いフレーズが楽曲を牽引します。

クリームの音楽性はブルースロックを基盤としながらも、ジャズやサイケデリックな要素を融合させた先駆的なものでした。ジャック・ブルースのパワフルで表現力豊かなベースプレイと優れたボーカルは、バンドのサウンドに不可欠な要素となっています。

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使用アンプ一覧と特徴【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

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ジャック・ブルースはクリーム時代、主にマーシャルのベースアンプを使用していました。彼の代表的なセットアップは、100Wのマーシャル・スーパーリードアンプをベース用として改造したもので、これにマーシャル・キャビネットを組み合わせていました。

彼のアンプサウンドの特徴は、歪みを多く含んだ攻撃的な音色です。ブルースは意図的にアンプを歪ませることで、ベース本来の低域の豊かさと中高域のうねるような表現力を引き出していました。特にクリーム時代のライブでは、ボリュームを上げてアンプを飽和させる奏法を好んでいました。

スタジオレコーディングではライブよりも抑制されたサウンドを使うこともありましたが、基本的にはマーシャルの特徴である温かみのある中低域と切れ味のある高域を活かしたセッティングを好みました。このセットアップにより、エリック・クラプトンのギターとジンジャー・ベイカーのドラムと完璧にブレンドしながらも、独自の存在感を放つベーストーンを確立しています。

後年はアコースティックの450シリーズなど様々なアンプを試していますが、クリーム時代に確立した歪みを含んだパワフルなサウンドが彼のトレードマークとして記憶されています。このサウンドは、パワートリオとしてのクリームの音楽性を支える重要な要素となりました。

使用アンプ機材表【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
Marshall Super Lead 100 Marshall Cream(クリーム) ジャック・ブルース Creamでのライブやレコーディングでメインとして使用 検索 検索 検索 検索 検索
Marshall 4×12 Marshall Cream(クリーム) ジャック・ブルース Marshallヘッドと組み合わせて使用 検索 検索 検索 検索 検索
Marshall 1992 Super Bass Marshall Cream(クリーム) ジャック・ブルース 100Wベースアンプ、クリームでの演奏に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Vox AC30 Vox Cream(クリーム) ジャック・ブルース 初期のCream時代に使用したアンプとしても知られる 検索 検索 検索 検索 検索
Gibson Thunderbird Gibson Cream(クリーム) ジャック・ブルース アンプとしても使用できるベースで一時期使用した 検索 検索 検索 検索 検索
100W PA System 不明 Cream(クリーム) ジャック・ブルース 初期のCreamライブで使用 検索 検索 検索 検索 検索
Sound City 120W Bass Sound City Cream(クリーム) ジャック・ブルース 1960年代後期のライブで使用 検索 検索 検索 検索 検索

使用ベースの種類と特徴【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

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ジャック・ブルースはCream時代、主にギブソン社のEB-3というベースを使用していました。この短いスケール(30.5インチ)のセミアコタイプのベースは、彼の代表的な楽器として知られています。特徴的なハムバッカーピックアップを2基搭載しており、低音を強調する「マッドスイッチ」も備えていました。

EB-3の音色は豊かな中低域と柔らかなアタック感が特徴で、ブルースのアグレッシブなプレイスタイルと相性が良かったとされています。また彼はフレットレスベースも使用し、その独特の歌うようなサウンドを生み出しました。EB-3での力強いオーバードライブサウンドは、当時のロックベーシストに大きな影響を与えました。

ライブではマーシャルのベースアンプを使用し、ドライブのかかった太いサウンドを作り出していました。また後年はウォーウィックやスピアカーなど様々なベースも使用しましたが、EB-3での演奏が最も有名です。彼の演奏スタイルとEB-3の組み合わせは、パワートリオというバンド形態に最適な音作りだったと言えるでしょう。

使用ベース機材表【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト ベースの種類 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
EB-3 Gibson Cream(クリーム) ジャック・ブルース SGタイプ Creamでの代表的な使用機種、ショートスケール 検索 検索 検索 検索 検索
EB-0 Gibson Cream(クリーム) ジャック・ブルース SGタイプ EB-3と並行して使用 検索 検索 検索 検索 検索
Fender VI Fender Cream(クリーム) ジャック・ブルース 6弦ベース Cream在籍中期に使用 検索 検索 検索 検索 検索
4001 Rickenbacker Cream(クリーム) ジャック・ブルース ハーフホロウ 70年代に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Thunder 1A Warwick Cream(クリーム) ジャック・ブルース JBタイプ 晩年に愛用したシグネチャーモデル 検索 検索 検索 検索 検索
GB-1 Gibson Cream(クリーム) ジャック・ブルース SGタイプ Jack Bruce シグネチャーモデル 検索 検索 検索 検索 検索
Les Paul Bass Gibson Cream(クリーム) ジャック・ブルース レスポールベース 70年代に使用 検索 検索 検索 検索 検索

使用エフェクターとボード構成【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

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ジャック・ブルースは、Creamでの活動時代、比較的シンプルな機材構成を好んでいました。基本的にはGibson EB-3をMarshallのアンプに直接繋ぐことが多く、エフェクターの使用は限定的でした。

ライブでは、ときにワウペダルを使用して特徴的なサイケデリックなベースラインを創り出していました。特に「White Room」などの楽曲では、このエフェクトが効果的に使われています。また、当時としては革新的だったベースの歪みサウンドも彼の特徴で、アンプをオーバードライブさせることで得ていました。

スタジオレコーディングではより多様なサウンド作りを行い、時にはフェイザーやフランジャーなどのモジュレーション系エフェクトも取り入れていたと言われています。ジャックのベースプレイは、エフェクトよりも指のタッチやプレイスタイルによる表現力が特徴的で、シンプルな機材でも豊かな音色を生み出していました。

使用エフェクター機材表【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト エフェクターの種類 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
Fuzz Face Dallas Arbiter Cream(クリーム) ジャック・ブルース ファズ 1960年代に使用していた基本的なファズ 検索 検索 検索 検索 検索
Vox Wah Vox Cream(クリーム) ジャック・ブルース ワウペダル Creamでの演奏で頻繁に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Marshall Supa Fuzz Marshall Cream(クリーム) ジャック・ブルース ファズ 初期のCreamでの録音に使用 検索 検索 検索 検索 検索
Tone Bender Sola Sound Cream(クリーム) ジャック・ブルース ファズ イギリスの伝説的なファズペダル 検索 検索 検索 検索 検索
Marshall Super PA100P Marshall Cream(クリーム) ジャック・ブルース プリアンプ ライブでの音作りに重要な役割を果たした 検索 検索 検索 検索 検索
Colorsound Bass Fuzz Colorsound Cream(クリーム) ジャック・ブルース ファズ ベース用に特化したファズペダル 検索 検索 検索 検索 検索

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

ジャック・ブルースの標準的なセッティングは、ミッドレンジを強調した太いサウンドが特徴だった。Gibson EB-3のピックアップセレクターは通常フロントポジションに固定され、中域(500Hz〜1.5kHz)を持ち上げることで骨太な音色を生み出していた。Marshall 100W JTM45/100スタックで再生される彼のサウンドは、低域(80〜120Hz)を適度に抑え、中高域の存在感を重視したEQ設定が基本となっていた。

楽曲によって使い分けも緻密だった。「Sunshine of Your Love」では中低域(200〜400Hz)を少し持ち上げ、ギターのリフと絡みながらも独立した存在感を維持した。一方「White Room」ではエンベロープを強調するためにアタック(2〜4ms)を短めに設定し、サスティーン(600ms前後)を長めに取ることで空間的な広がりを演出した。即興性の高い「Spoonful」では、コンプのスレッショルドを高め(-20dB程度)に設定し、ダイナミクスの変化を残しつつも音量の安定感を確保していた。

ミックス処理においては、ドラムとの関係性が重要視された。キックドラムと共存させるため、150Hz付近にノッチフィルターを入れ、代わりに80Hzと220Hz周辺を強調することで低域の明瞭さを保った。ステレオイメージでは中央からやや左に定位させることが多く、ギンガー・ベイカーのドラムの広がりとバランスをとっていた。リバーブは最小限に抑え、代わりにテープエコーを微量(10〜15%程度)かけることで音に厚みを加え、トリオならではの空間を作り出していた。

比較的安価に音を近づける機材【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

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ジャック・ブルースのサウンドを手頃な価格で再現するなら、まずはギブソンEB-3の代わりにEpiphoneのEB-3バリエーションやVintage Modified短スケールベースを検討するとよいでしょう。これらは本家よりもリーズナブルながら、クリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」などで聴ける太くて芳醇な音を十分に表現できます。ラウンドワウンド弦の.045〜.105のセットを使うことで、ブルースのパンチのある音色に近づけられるでしょう。

アンプはアンペグB-15やマーシャルのベースアンプが理想ですが、予算を抑えるならAmpeg BA-110やFender Rumbleシリーズに少しオーバードライブをかけるとよい結果が得られます。特にクリーム時代のブルースサウンドには軽いディストーションが効果的で、安価なベース用オーバードライブペダルでもかなり近づけることができます。歪ませすぎずに程よいドライブ感を心がけましょう。

演奏技術面では、ピック弾きと指弾きの両方をマスターすることがブルースの多彩なサウンドへの近道となります。「ホワイト・ルーム」のような曲ではピックのアタック感が重要である一方、「ポリティシャン」のようなブルージーな楽曲では指弾きの温かみのある音色が効果的です。また、ネックピックアップとブリッジピックアップの使い分けを覚えると、限られた機材でも表現の幅が広がるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

種類 機材名 メーカー アーティスト ベーシスト 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
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種類 機材名 メーカー Cream(クリーム) ジャック・ブルース 備考 検索 検索 検索 検索 検索
ベース EB-3バリエーション Epiphone Cream(クリーム) ジャック・ブルース ギブソンEB-3の代替として手頃な価格 検索 検索 検索 検索 検索
ベース Vintage Modified短スケールベース Squier Cream(クリーム) ジャック・ブルース 手頃な価格で太くて芳醇な音が表現可能 検索 検索 検索 検索 検索
ラウンドワウンド弦(.045〜.105) 各社 Cream(クリーム) ジャック・ブルース ブルースのパンチのある音色に近づける 検索 検索 検索 検索 検索
アンプ BA-110 Ampeg Cream(クリーム) ジャック・ブルース 予算を抑えつつB-15の代替として使用可能 検索 検索 検索 検索 検索
アンプ Rumbleシリーズ Fender Cream(クリーム) ジャック・ブルース 手頃な価格でブルースサウンドに近づけられる 検索 検索 検索 検索 検索
エフェクト ベース用オーバードライブペダル 各社 Cream(クリーム) ジャック・ブルース 軽いディストーションで初期クリーム時代のサウンドを再現 検索 検索 検索 検索 検索
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総括まとめ【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

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ジャック・ブルースの音作りの核心は、その圧倒的な表現力とメロディックなアプローチにあった。クラシカルな音楽教育を受けた彼のプレイスタイルは、単なるリズムキープに留まらず、ベースを主旋律楽器として昇華させた。Creamではエリック・クラプトンやジンジャー・ベイカーと対等に渡り合い、時に主役として演奏を牽引。力強いピッキングとウォーキングベースを基本としながらも、歌心溢れるフレージングと独特の音色で、ロック史に残る個性的なベーシストとなった。彼の音色は荒々しくも歌うようなトーンで、ロックベースの可能性を広げたパイオニアである。

ジャック・ブルースのサウンドを再現する上で重要なのは、強烈なアタックと豊かな中音域を持つ音作りだ。彼が愛用したギブソン・EB-3やフェンダー・VI等の特性を理解し、指弾きながらもピック奏法に匹敵する力強いアタックを意識することが鍵となる。また、ベースソロや高音域でのメロディプレイも多用するため、指板全体を使いこなす技術も必要。さらに、彼の音楽性の根幹にあるブルースとジャズの要素を理解し、リズム、メロディ、ハーモニーすべてに通じたミュージシャンシップを養うことが、本質的な再現への近道となる。彼特有の表現力豊かなビブラートや、歌うようなフレージングを習得することも重要だ。

機材への過度な依存を避けるためには、ジャック・ブルースが体現した「ベースは単なるリズム楽器ではなく、表現力豊かな楽器である」という哲学を理解することが大切だ。彼は様々なベースを使いながらも、常に自身の音楽的アイデンティティを保ち続けた。テクニックや理論を学ぶことで、機材の特性を活かしつつも自分の表現を優先させる姿勢が重要である。また、ベースと歌を同時にこなした彼のマルチな才能からは、楽器の枠を超えた音楽への理解と、音楽全体の中でのベースの役割を考える視点を学ぶべきだ。結局のところ、どんな機材を使おうとも、プレイヤー自身の音楽性と技術が最も重要な要素なのだ。

本記事参照サイト【Cream(クリーム)・ジャック・ブルース】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

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