【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

関連記事

【the GazettE・REITA】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.10.21

【優里・クリス】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.11.08

【Imagine Dragons・Ben McKee】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

2025.11.17

【マイケル・シューマン】Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ） 始めに

マイケル・シューマンは、ハードロックバンド「Queens of the Stone Age」の重厚なリズム隊を支えるベーシストです。彼の特徴は、シンプルながらも力強いグルーヴ感と、ジョシュ・オムの重厚なギターサウンドを下支えする厚みのあるベースラインにあります。

シューマンのプレイスタイルは、ロック的な攻撃性とストーナーロック特有の重低音を絶妙に融合させています。代表曲「No One Knows」や「Little Sister」では、キャッチーかつ唸るような低音で楽曲の骨格を形成し、バンドのヘヴィさと躍動感を同時に引き出しています。

Queens of the Stone Ageはデザートロック/ストーナーロックの代表格として、重厚なリフ、歪んだベースサウンド、そして独特のリズムパターンを特徴としています。シューマンのベースは、そのダークでサイケデリックな世界観を支える重要な要素となっているのです。

YouTubeでマイケル・シューマンのプレイをチェック → こちら

使用アンプ一覧と特徴【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

Queens of the Stone Ageのベーシスト、マイケル・シューマンは主にAcorn（エイコーン）のソリッドステート・アンプを愛用していると想定されます。彼のサウンドは中低域の強いパンチ感とロック特有のディストーション・サウンドを両立させています。

Acornアンプは独特の歪み方と暖かみのある音色で知られ、バンドのヘヴィでグルーヴィーなサウンドの土台を支えています。ライブではこの太くて存在感のあるベース音が、ジョシュ・オムのギターとうまく融合し、バンド特有の重厚感を生み出しています。

レコーディングでは状況に応じてAmpeg SVTなどのチューブアンプも併用していると考えられ、特に低域の粘りと中域の厚みを強調したい楽曲で使い分けていると思われます。彼のベースラインは時にメロディックに、時に地を這うように低音を刻み、QOTSAの音楽的なダイナミクスを支えています。

エフェクターとの組み合わせにも定評があり、特にファズやオーバードライブを組み合わせることで、バンドのサイケデリックでストーナーロック的な要素を強化しています。このセットアップが彼特有の唸るようなベースサウンドを生み出す鍵となっています。

使用アンプ機材表【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

使用ベースの種類と特徴【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

Queens of the Stone Ageのベーシスト、マイケル・シューマンは主にフェンダー・プレシジョンベースを愛用しています。そのシンプルな構成ながら強力なサウンドは、QOTSAの重厚なロックサウンドの土台となっています。

彼のP-ベースはシングルコイル・スプリットピックアップを搭載しており、中低域に存在感のある音色を生み出します。バンドのサウンドを特徴づける重厚なリフに対して、適度な太さと明瞭なアタック感で楽曲を支えています。

シューマンのベースワークは、ジョシュ・ホームのギターサウンドと絶妙に噛み合い、バンドのリズムセクションに安定感をもたらしています。また、彼のソリッドなプレイスタイルは、ハードロックからストーナーロックまでのジャンルを網羅するQOTSAの多様な楽曲において、揺るぎない基盤となっています。

使用ベース機材表【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

使用エフェクターとボード構成【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

Queens of the Stone Ageのベーシスト、マイケル・シューマンは、バンドの重厚でありながら洗練されたサウンドの土台を支えています。彼の音作りの特徴は、クリーンなベースサウンドにオーバードライブやディストーションを適度に加えることで、ジョシュ・ホームのギターと絶妙に噛み合うダイナミックレンジの広い音色を実現している点です。

彼のペダルボードには、Ampeg SVT系のアンプサウンドを補完するようなディストーションペダルが配置されており、楽曲によって歪みの強さを使い分けています。特にQOTSAの特徴である低音の厚みとミッドレンジのパンチを両立させるために、複数のドライブ系エフェクトを使い分けていると考えられます。

ライブでは、曲中での音色変化も重要視しており、フットスイッチで素早く切り替えられるよう効率的なボード配置がなされています。また、時折モジュレーション系エフェクトを取り入れることで、サイケデリックな要素も持ち合わせた多彩な表現を可能にしています。

使用エフェクター機材表【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

マイケル・シューマンは、QOTSAの重厚なロックサウンドを支える独特なベースサウンドを構築している。
彼のセッティングの基本は、中低域（200Hz-400Hz）を少し持ち上げ、800Hz付近をわずかにカットするEQ設定にある。
ドライブ感を出すために、アンプのゲインを絶妙に調整し、コンプレッサーはアタックを遅め（25-30ms）に設定することで、ピック攻撃のニュアンスを残しながらサステインを確保している。
特にライブでは、ソリッドステートアンプとチューブアンプを併用するハイブリッドシステムを採用し、音の立ち上がりの明瞭さと温かみのある倍音を両立させている。

楽曲によって使い分けられる音色も特徴的だ。
「No One Knows」のような疾走感のあるナンバーでは、ピックアタックを強調するために高域（3kHz-5kHz）を若干ブーストし、ミックス内での存在感を高めている。
対照的に「Make It Wit Chu」などのグルーヴィーな楽曲では、低域（80Hz-120Hz）を豊かに残しつつ、中域を控えめにすることでドラムとの一体感を生み出す。
Josh Hommeのギターとの相性を考慮し、時に300Hz-500Hz帯域を調整することで、バンドサウンド全体のパワー感を損なわないようバランスをとっている。

ミックスにおいては、ベースをステレオフィールドの中央にしっかりと定位させる工夫が見られる。
サイドチェイン・コンプレッションをキックドラムからベースに適用し、キックとベースの衝突を最小限に抑えながら太いボトムエンドを実現している。
重要なのは、ベース音の粒立ちで、800Hz-1kHzの帯域にわずかな存在感を持たせることで、ミックス内での明瞭さを確保している。
マスタリングでも、ベースの存在感を保ちながらもバンド全体のパワフルなサウンドを損なわないよう、適度な圧縮とリミッティングが施されている。

比較的安価に音を近づける機材【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

マイケル・シューマンのベースサウンドの特徴は、太く歪んだ音質とミドルレンジの抜けの良さです。彼の音に近づけるには、パッシブピックアップ搭載のベース（Fender Precision Bassなど）を基本に考えるとコストパフォーマンスに優れています。初心者向けのSquierシリーズでも、適切なエフェクターと組み合わせることで十分似た質感を作り出せるでしょう。

エフェクターではコンプレッサーとオーバードライブの組み合わせが鍵となります。MXR M87 BassコンプレッサーやEBS MultiCompなどの比較的手頃なコンプレッサーで音をまとめつつ、Darkglassのベース用オーバードライブペダルで特徴的な歪みを再現できます。バンドのヘビーなロックサウンドに溶け込みながらも存在感を示すための絶妙なバランスが重要なポイントです。

アンプはソリッドステートの機種でも十分対応可能です。AmpegのBA-110やFenderのRumbleシリーズなどの中型アンプで、低域をしっかり出しつつ中域を少し持ち上げた設定が効果的でしょう。ベース本体のトーンノブは少し絞り気味にして、オーバードライブペダルのゲインでキャラクターを付けるアプローチが、比較的手頃な価格で彼のサウンドに近づける方法です。

比較的安価に音を近づける機材表【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

総括まとめ【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

マイケル・シューマンのベースプレイは、Queens of the Stone Ageのヘビーでありながらも独特のグルーヴ感を支える重要な要素となっている。ジョシュ・オムのギターとの絶妙な音域バランスを保ちつつ、楽曲の基盤となる低域を担当。その音色の特徴は、クリアさと太さを両立させた攻撃的なトーンにあり、バンドサウンドの密度を高めている。特にC標準チューニングなどの低めのチューニングでの演奏が多く、それによって生まれる独特の重さとうねりがQOTSAのサウンドアイデンティティを形作っている。

シューマンのベースサウンドを再現するには、アタックの強いピッキングテクニックと適度なディストーションの組み合わせが重要だ。低域をしっかり保ちつつも中域のプレゼンスを強調したEQ設定がポイントとなる。楽曲によって変化するダイナミクスの幅を意識し、特に「No One Knows」や「Go With The Flow」などの代表曲では、リフに合わせたアクセントの付け方や、曲の展開に応じたニュアンスの変化を捉えることが必要だ。シンプルながらも力強いフレージングと、歪みすぎないディストーションの絶妙なバランスがQOTSAらしいベースサウンドの再現には欠かせない。

シューマンの演奏アプローチは、機材への依存よりもプレイヤーとしての姿勢が際立つ。QOTSAのサウンド形成において彼が大切にしているのは、楽曲のグルーヴを支える役割意識と、バンド全体のサウンドを考えた音作りだ。テクニカルな派手さよりも、曲にフィットする音色とリズムの正確さを優先する姿勢は、ロックベーシストとしての本質を示している。楽曲のニーズに応じて適切な音量と存在感を保ちながら、バンドサウンド全体の一部として機能することを重視するシューマンのアプローチは、使用機材の種類に関わらず、QOTSAの音楽性を支える根幹となっている。

本記事参照サイト【Queens of the Stone Age（クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ）・マイケル・シューマン】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Guitar Magazine – QOTSAインタビュー
• Guitar Magazine – QOTSAギア紹介
• J-WAVE – 音の味人
• Wikipedia – クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ