【LOUDNESS・山下昌良】風サウンドの作り方+ベース使用機材セッティングのまとめ|アンプ・エフェクター・音作り解説

bass

【山下昌良】LOUDNESS 始めに

山下昌良は、80年代から世界基準のヘヴィメタルを切り拓いたLOUDNESSの低音エンジン。太く押し出しの強い中低域と、メタルでも埋もれない明瞭なアタックが特徴です。ピック弾きを基軸に、8分の強靭なドライヴ感と休符の切れ味でグルーヴを彫刻するタイプ。アンサンブルではギターの壁を支えるだけでなく、キックと一体で前に押し出す”押し引き”のコントロールが巧みです。

代表曲では「Crazy Nights」「In The Mirror」などで、硬質なピックアタックにチューブアンプ特有のコンプレッションをまとわせ、低域の重さとミッドの抜けを両立。70’s Ampeg SVT系の圧と、現行機の安定感を使い分ける運用も要注目です。最新期はVigierシグネチャー(Arpege IV派生)や、往年のESP PPJの復刻モデルも稼働。どの時代でも”太くてラウド、かつ輪郭鮮明”という一貫した設計思想が貫かれています。

狙いどころは3点。①アンプのウルトラ・ロー活用と過剰なベース上げを避けたタイト設計、②ピックアタックを活かすコンプレッションとクリーンブースト、③ミッド(概ね400Hz〜1kHz)の可変で曲ごとに抜け位置を最適化。これでギターが厚い編成でもベースラインが”歌う”帯域を確保できます。

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使用アンプ一覧と特徴【LOUDNESS・山下昌良】

a close-up of a key chain
Photo by Nicolas Lochon on Unsplash

ライブはAmpegのフルチューブを軸に、大型キャビとの組み合わせで”押し勝つ”設計。ステージではSVT-VRと8×10キャビの定番ペアで、音量は抑えめでも太い基音とコンプレッションを得るのが流儀。レコーディングは真空管ヘッド+DIのブレンド、あるいは往年のSVT(70年代個体)で質感を作り、現代的なタイトさが要る場面ではソリッドステート機種も選択肢に入ると想定されます。下表は確認済みモデルと関連モデルを網羅的に列挙しています。

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
SVT-VR Ampeg LOUDNESS 山下昌良 現行ステージ使用のフルチューブヘッド 検索 検索 検索 検索 検索
SVT-810E Ampeg LOUDNESS 山下昌良 8×10定番キャビ。VRと組み合わせ 検索 検索 検索 検索 検索
SVT-II Ampeg LOUDNESS 山下昌良 往年の真空管ヘッド。レコーディングでも定番 検索 検索 検索 検索 検索
SVT-5PRO Ampeg LOUDNESS 山下昌良 ハイパワー・ソリッドヘッド。近年の関連機材 検索 検索 検索 検索 検索
SVT(70’s Vintage) Ampeg LOUDNESS 山下昌良 70年代個体。基準トーンの源流 検索 検索 検索 検索 検索
Heritage 50th Anniversary SVT Ampeg LOUDNESS 山下昌良 記念モデル。質感近似の関連機材として有効 検索 検索 検索 検索 検索

使用ベースの種類と特徴【LOUDNESS・山下昌良】

a close-up of a key chain
Photo by Nicolas Lochon on Unsplash

現在はVigier Arpege IV系のシグネチャーを主軸に、アクティブ回路のレンジとタイトなローで”ラウドかつクリア”を体現。PPJ系(P+J)のESPは80’s期のアイコンで、復刻モデルもステージ/撮影で投入。曲の性格に応じて、Vigierでレンジ広く、ESPでザクッとしたミッド押しを作る運用が見られます。

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト ベースの種類 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
V4ECC BRS MY(Black Rising Sun) Vigier LOUDNESS 山下昌良 Arpege IV派生/4弦/アクティブ 現行シグネチャー。18V駆動と独自10/90ネック 検索 検索 検索 検索 検索
V4ECC RRS MY(Red Rising Sun) Vigier LOUDNESS 山下昌良 Arpege IV派生/4弦/アクティブ カラー違いシグネチャー。仕様は同系統 検索 検索 検索 検索 検索
V4ECC Blue Rising Sun Vigier LOUDNESS 山下昌良 Arpege IV派生/4弦/アクティブ 初期のRising Sunカラー。関連モデル 検索 検索 検索 検索 検索
Arpege IV(Standard) Vigier LOUDNESS 山下昌良 4弦/アクティブ シグネチャーの母体モデル 検索 検索 検索 検索 検索
PPJ-WHITE ESP LOUDNESS 山下昌良 PJ配列/4弦/パッシブ 1988年モデルの復刻。ピックアタックが立つ 検索 検索 検索 検索 検索
PPJ(Black) ESP LOUDNESS 山下昌良 PJ配列/4弦/パッシブ 往年のメイン機。復刻/カスタム個体を含む 検索 検索 検索 検索 検索

使用エフェクターとボード構成【LOUDNESS・山下昌良】

person playing white and black electric guitar
Photo by Sam Moghadam on Unsplash

想定シグナルチェーン(ライブ例):ベース → クリーンブースター(必要に応じオン) → コンプレッサー(軽め) → プリアンプ/DI(会場により) → アンプ入力。ステージではアンプ直で完結する場面が多く、足元は最小限構成と想定されます。

機材名 メーカー アーティスト ベーシスト エフェクターの種類 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
大和魂 BASS Clean Booster(MY-1129 81-23) Cats FACTORY LOUDNESS 山下昌良 ブースター 本人シグネチャーのクリーンブースト。内部昇圧でヘッドルーム拡大 検索 検索 検索 検索 検索
SCR-DI Ampeg LOUDNESS 山下昌良 プリアンプ/アンプシミュレーター AmpegボイシングのDI。現場により使用と想定 検索 検索 検索 検索 検索
M87 Bass Compressor MXR LOUDNESS 山下昌良 コンプレッサー ピックの粒立ち補正用に選択肢。使用は現場次第と想定 検索 検索 検索 検索 検索
JDI Radial LOUDNESS 山下昌良 ダイレクトボックス レコーディング/PAで併用される定番と想定 検索 検索 検索 検索 検索
AC/DC Station CAJ LOUDNESS 山下昌良 パワーサプライ 小規模ボードの電源候補と想定 検索 検索 検索 検索 検索

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【LOUDNESS・山下昌良】

基本EQ設定

Ampeg系ではベースを過多にせず、ローは”ウルトラ・ロー”スイッチで太さを付加。ゲインはクリーン寄り、音量はおおむね10時方向が基準。ローミッドは400〜600Hzを中心に”存在感”を演出し、ハイミッドは1kHz前後を曲に応じて可変。プレゼンスは上げすぎないことで、歪んだギター帯域と衝突しないタイトな輪郭を確保します。

楽曲別の使い分け

高速8分主体の曲ではピックアタックを生かすためコンプのレシオは低め、アタック速め、リリース短め。リフ主体の曲ではローミッドを少し持ち上げ、ESP PPJなどPJ系で骨太さを強調。モダンなアレンジや長尺のサステインが要る曲はVigierの18V回路でヘッドルームを確保し、ブースターはソロやユニゾンで輪郭を前に出す用途に限定します。

ミックスでの工夫

位相の良いDIとマイク(例:RE20/MD421+U47系の部屋マイク)の二系統をブレンド。100Hz以下は不要な帯域をタイトに整理し、320〜500Hzを中心に”胴鳴り”を確保。2kHz付近はピックノイズとギターのハイミッドが交錯しやすいため、曲によってはディエッサー的アプローチで整えます。サチュレーションは控えめ、低域はマルチバンドでアタックと持続音を分離すると再現性が高まります。

比較的安価に音を近づける機材【LOUDNESS・山下昌良】

“太くてラウド、かつ輪郭はシャープ”を低コストで再現する指針。PJ配列ベース+Ampeg系のプリアンプ、クリーンブースターの3点で到達度が上がります。

種類 機材名 メーカー アーティスト ベーシスト 備考 Amazon 楽天 Yahoo! 石橋楽器 サウンドハウス
ベース Classic Vibe Precision Bass Squier LOUDNESS 山下昌良 Pを基軸にピックで骨太トーン。Jピックアップ増設でPJ化も 検索 検索 検索 検索 検索
プリアンプ/アンプシミュレーター Bass Driver DI V2 Tech 21 SansAmp LOUDNESS 山下昌良 Ampeg系の押し出しを簡易再現。DI兼用 検索 検索 検索 検索 検索
ブースター RC Booster Bass Xotic LOUDNESS 山下昌良 クリーンでレンジ広い加算。大和魂の代替候補 検索 検索 検索 検索 検索
コンボアンプ Rocket Bass RB-112 Ampeg LOUDNESS 山下昌良 練習〜小規模現場向け。Ampegらしさの入口 検索 検索 検索 検索 検索
キャビネット PF-115HE Ampeg LOUDNESS 山下昌良 持ち運び重視で8×10の代替に 検索 検索 検索 検索 検索

総括まとめ【LOUDNESS・山下昌良】

コアは”Ampegの太さ×ピックの明瞭さ”。アンプはウルトラ・ローで基音を下支えし、ベースつまみは上げすぎずローミッドで押し出す。これにより、ギター2枚の壁の中で音程感を失わない低音を実現できます。

ベースはVigierのシグネチャーで広いヘッドルームとレンジを確保しつつ、曲やセットによってESP PPJの硬質なアタックにスイッチ。ブースターは”音量アップ”ではなく”輪郭の前出し”として使い、常時オンは避けると現場適応力が高まります。

録音ではDIとマイクのブレンド比で楽曲のキャラクターをチューニング。低域はタイトに、ミッドは歌わせる、ハイは歪ませない。この三原則を守れば、機材が完全一致でなくても”山下的ラウドネス”に十分近づけます。

本記事参照サイト【LOUDNESS・山下昌良】

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