【cinema staff・三島想平】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

【三島想平】cinema staff 始めに

三島想平は、岐阜県出身の4人組ロックバンド「cinema staff」のベーシストとして活躍しています。バンドは2003年の結成以来、映画的な世界観と壮大なサウンドスケープで独自の音楽性を確立してきました。三島のベースプレイは、バンドサウンドの土台を支える重厚なグルーヴと繊細なニュアンスの両面を併せ持っています。

プレイスタイルの特徴として、曲の展開に合わせた的確なダイナミクスコントロールが挙げられます。激しいロックナンバーでは力強いピッキングで存在感を放ち、叙情的な曲調では繊細なフィンガリングで楽曲の空気感を演出します。エフェクターの活用も巧みで、オーバードライブやディストーションを駆使した歪みサウンドから、クリーンなトーンまで幅広い音色を使い分けています。

「great escape」や「name of love」といった代表曲では、メロディアスなフレーズと安定したリズムキープにより楽曲の骨格を形成しています。特にアニメタイアップ曲として知られる「大脱走」では、疾走感のあるリズムワークと印象的なベースラインで楽曲を牽引しています。映像作品の世界観を音楽で表現するcinema staffの楽曲において、三島のベースは物語性を支える重要な役割を担っています。

cinema staffの音楽性は、ポストロックの要素を取り入れたオルタナティブロックとして位置づけられます。三島のベースは、バンドの特徴である壮大で映像的な楽曲構成において、ドラムとの緻密なアンサンブルでリズムセクションを形成しながらも、時に前面に出て曲を彩るソロパートも担当します。アンプとエフェクターの組み合わせによる音作りへのこだわりも強く、楽曲ごとに最適な音色を追求する姿勢が窺えます。

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使用アンプ一覧と特徴【cinema staff・三島想平】

cinema staffのベーシスト三島想平は、主にAMPEG製のアンプとキャビネットを愛用しています。代表的な組み合わせとしては、AMPEGのSVTシリーズヘッドアンプとSVT-810Eキャビネットを使用しており、太くパンチの効いたロックサウンドの基盤を作り出しています。

ライブではAMPEG SVT-7PROヘッドアンプの力強い低域と抜けの良い中高域を活かし、バンドサウンドの中で存在感を発揮。一方でレコーディングではSANSAMP BASS DRIVER DIを併用し、温かみのあるチューブサウンドと現代的な歪みをバランス良く取り入れています。

また、エフェクターと組み合わせることでサウンドの幅を広げており、アンビエントな楽曲では柔らかい音色を、疾走感のある楽曲では引き締まった音作りを心がけています。バンドのシネマティックな世界観を支える重厚なベースサウンドは、こうしたアンプ選びに支えられています。

使用アンプ機材表【cinema staff・三島想平】

使用ベースの種類と特徴【cinema staff・三島想平】

cinema staffのベーシスト三島想平が愛用しているメインベースは、Fender American Standard Jazz Bassです。クリアで抜けの良いサウンドが特徴で、バンドサウンドの中でも存在感を発揮します。PUはフロントとリアのデュアルシングルコイル構成で、ポジションの使い分けにより様々な音色を表現可能です。

サブとして、Fender USA American Professional Precision Bassも使用しており、パワフルな低域とタイトなミッドレンジが持ち味です。また、Rickenbacker 4003も所有し、その特徴的な鳴りとサスティンの長さを活かした演奏も披露しています。

三島氏は楽曲によって使い分けており、Jazz Bassではフィンガーピッキングでの繊細なニュアンスを、Precision Bassではピック奏法での力強いアタック感を引き出すなど、楽曲に合わせた使い分けを行っています。アクティブ/パッシブの切り替えも場面によって使い分け、多彩な音作りに活かしています。

使用ベース機材表【cinema staff・三島想平】

使用エフェクターとボード構成【cinema staff・三島想平】

cinema staffのベーシスト三島想平は、バンドのダイナミックな楽曲に合わせた多彩な音作りを実現しています。中心となるのはSansamp Bass Driver DIで、アンプの歪み感と太いローエンドを両立させています。

空間系エフェクターとしてStrymon TimelineやBig Sky、EHX POGなどを駆使し、曲の世界観に合わせた奥行きのある音響を作り出しています。また、EarthQuaker Devices Afternoonと組み合わせることで独特のオーバードライブサウンドも実現。

ボード構成は機能性を重視し、ライブでの即応性と安定性を確保。バンド内での音の輪郭をしっかり保ちながら、曲調に応じて繊細な音色変化を可能にする設計となっています。

使用エフェクター機材表【cinema staff・三島想平】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【cinema staff・三島想平】

三島想平のベース音作りは、Ampeg SVT-4PRO と SVT-810E キャビネットを基本に、低域は 80Hz 付近をわずかに持ち上げ、中域 500Hz をカットしてクリアな音を実現している。
SansAmp Bass Driver DI は、ゲインを10時位置、ベースを2時位置、トレブルを12時位置に設定することで、バンドサウンドに埋もれない芯のある音を作り出している。
ロックナンバーでは低域と高域を少し強調し、バラード曲では中低域を中心にEQを調整して温かみのある音を演出している。

楽曲によって使い分けるエフェクターは、ファズ系とディストーションが特徴的だ。
激しいパートでは Darkglass Vintage Microtubes を使って低域の太さを保ちながら中高域に歪みを加え、アンサンブル全体の密度を高めている。
ミックス時には、200Hz付近と1kHz付近を少し持ち上げることで、ドラムのキックと被らずにギターの下支えとなる定位を確保している。
ライブでは、モニター環境に合わせて600Hz〜800Hz帯域を調整し、自分の音が確実に聴こえるようにしている。

録音スタジオでは、コンプレッサーのアタックを30ms前後、レシオを4:1程度に設定し、ダイナミクスを自然に抑えている。
エンジニアとの連携で、ベース音の低域は80Hz以下を適度にハイパスフィルターで整理し、250Hz付近を持ち上げてボディ感を出す工夫をしている。
cinema staffの楽曲「great escape」などでは、トラックによってプリアンプの歪み具合を使い分け、ベース音に立体感を持たせている。
さらに、繊細なフレーズではコンプのスレッショルドを-20dB程度に設定し、ニュアンスを損なわないようにしながらも音量の安定を図っている。

比較的安価に音を近づける機材【cinema staff・三島想平】

cinema staff の三島想平氏のベースサウンドは、アンペグのアンプとキャビネットを中心とした力強く安定した音が特徴です。コストを抑えるなら、まずはSansamp Bass Driver DIのようなベース用プリアンプペダルを導入することが近道でしょう。このタイプの機材は2万円前後で入手でき、アンプのキャラクターをエフェクターで再現できるため、レコーディングや小規模なライブで重宝します。

演奏スタイルの面では、三島氏のようなピック奏法と指弾きを使い分ける柔軟性が重要になります。使用しているMusicMan StingRayタイプのベースは高価ですが、代替としてSterling by MusicManのRAY4などの手頃なモデルや、国産メーカーの同様のピックアップ配置のベースで近い音作りが可能です。多弦ベースよりも標準的な4弦モデルから始めるのがおすすめです。

エフェクターについては、まずはオーバードライブとコンプレッサーの2種類から揃えることをお勧めします。コンパクトエフェクターであれば1万円前後から入手可能で、ドライブ系はMXR BassOverdriveなどが比較的安価で定評があります。より予算に余裕があれば、マルチエフェクターも検討価値があり、様々なサウンドを試せるため初心者の上達にも役立ちます。

比較的安価に音を近づける機材表【cinema staff・三島想平】

総括まとめ【cinema staff・三島想平】

三島想平の音作りの核は、バンドの音楽性に寄り添った多彩な表現力にある。歪みとクリーンを使い分け、エフェクターを駆使して様々な音色を創出し、cinema staffのダイナミックなサウンドの土台を形成している。

彼のサウンド再現のポイントは、アンプとキャビネットの組み合わせによる太く芯のある低音と、プリアンプやコンプレッサーで整えられたバランスの良さだ。エフェクターを効果的に配置したペダルボードの構成も、彼独自の音色を生み出す重要な要素となっている。

三島は「音は機材じゃなくて人が出すもの」という姿勢を貫いており、高価な機材への依存ではなく、自身の音楽性を表現するための道具として機材を選択している。この考え方が、cinema staffの音楽に欠かせない柔軟で表現力豊かなベースサウンドを可能にしている。

本記事参照サイト【cinema staff・三島想平】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• cinema staff (Official Site)
• ベース・マガジン (Media)
• ナタリー (Media)
• THISTIME RECORDS (Label)