【河西ゆりか】羊文学 始めに
羊文学のベーシスト河西ゆりかは、その精密で独創的なベースラインで知られています。2012年に羊文学を結成し、ボーカル/ギターの塩塚モエカ、ドラムの林達也とともに独自の音楽性を確立してきました。繊細かつ力強いプレイスタイルが特徴で、羊文学のサウンドの要となっています。
河西のベーススタイルは、バンドのポストロックやオルタナティブロックの要素を下支えしながらも、単なるリズムキープに留まらない表現力を持っています。ピック奏法を基本としながらも、曲調に応じて指弾きも取り入れ、曲の世界観に合わせた音色と質感を追求しています。特に低音部の響きに深みがあり、羊文学独特の浮遊感のある楽曲において重要な役割を果たしています。
「青春の正体」や「光るとき」などの代表曲では、メロディアスなベースラインが楽曲の骨格を形成。時にリズムセクションとして、時に独立した旋律楽器として機能し、塩塚のヴォーカルと絶妙に絡み合います。特に「Blue Spring」などの楽曲では、ベースが前面に押し出された構成で、河西の技術力とセンスが十分に発揮されています。
河西自身は「BASS MAGAZINE」のインタビューで「自分はリズム隊」と語り、ドラムとの一体感を大切にするプレイヤーです。同時に、「曲にとって必要なものを見極める」姿勢を持ち、シンプルに徹する場面と技巧を見せる場面を絶妙に使い分けています。このバランス感覚が、羊文学の音楽性に深みと広がりをもたらしているのです。
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使用アンプ一覧と特徴【羊文学・河西ゆりか】
羊文学のベーシスト河西ゆりかが使用するメインアンプは「Genzler MAGELLAN 800」で、ライブでは2022年頃まで「Aguilar AG700」と「SWR WORKINGMAN’S 750」を使用していました。2023年以降は「Genzler MAGELLAN 800」と「Genzler KINETIX 800」にシフトしています。
キャビネットは「Genzler BASS ARRAY BA12-3 SLT」「Genzler BA210-3」の組み合わせを愛用しており、これらの組み合わせによって芯のある太いサウンドと繊細な表現力を両立させています。特にGenzlerのアンプは中域の豊かさとパンチ感が特徴で、羊文学独特の緻密なアンサンブルに貢献しています。
レコーディングでは状況に応じてD.I.と実機アンプを使い分け、曲調やニュアンスに合わせて音作りを行っています。河西のプレイスタイルはピック奏法とフィンガー奏法を使い分け、特に中音域の表現力を重視したセッティングが特徴です。
使用アンプ機材表【羊文学・河西ゆりか】
| 機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MAGELLAN 800 | GENZLER | 羊文学 | 河西ゆりか | 800W D級アンプ、小型・軽量ながらパワフル | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| BASS ARRAY 12-3 | GENZLER | 羊文学 | 河西ゆりか | 12インチスピーカーとアレイスピーカー搭載 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| KINETIX 800 | GENZLER | 羊文学 | 河西ゆりか | 新世代のヘッドアンプ、2023年夏から使用開始 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| MB212-II | MESA/BOOGIE | 羊文学 | 河西ゆりか | 初期に使用していたアンプ | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| SVT-VR | AMPEG | 羊文学 | 河西ゆりか | 河西の音作りの基礎となるヘッドアンプ | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| SVT810AV | AMPEG | 羊文学 | 河西ゆりか | 8×10インチのキャビネット、重厚な低音 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| Ashdown ABM-115 | ASHDOWN | 羊文学 | 河西ゆりか | 使用経験のあるキャビネット | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
使用ベースの種類と特徴【羊文学・河西ゆりか】
河西ゆりかのメインベースは、2022年に開催されたSquier by Fenderのキャンペーン「Evolving Dreams」でカスタムオーダーされたSquier Classic Vibe ’60s Jazz Bassです。このベースはブルーフィニッシュが特徴で、彼女の演奏スタイルに合わせてカスタムされています。
また、Fender American Professional II Jazz Bassも使用しており、シンプルかつソリッドな音作りに貢献しています。PUは一般的なJBの構成でありながら、明瞭でパンチのある中音域と適度な低域の量感を持ち、バンドサウンドの中で存在感を発揮します。
アンプには近年Genzler Amplification Bass Arrayシリーズを愛用しており、特にKinetix800とBA12-3 SLTの組み合わせで、クリアで芯のあるサウンドを生み出しています。このセットアップにより、羊文学の楽曲に不可欠な繊細さと力強さを両立させた音色を実現しています。
使用ベース機材表【羊文学・河西ゆりか】
| 機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | ベースの種類 | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| American Vintage ’62 Jazz Bass | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | JBタイプ | 初代メイン機。ミントグリーンPG、パーツ交換あり | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| Player Precision Bass | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | PBタイプ | ライブで使用。ローズウッド指板、メープル指板の2本所有 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| American Professional II Precision Bass | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | PBタイプ | ダークナイトカラー。3Wayスイッチ仕様 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| Mustang Bass PJ | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | ショートスケール | PJ構成。レコーディングでも使用 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| USA Performer Precision Bass | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | PBタイプ | 3TS。バンド用の支給機材として使用 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| Kinetix 800 | Genzler | 羊文学 | 河西ゆりか | ベースアンプ | コンパクトながらパワフルなサウンド | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
使用エフェクターとボード構成【羊文学・河西ゆりか】
河西ゆりかは「普通に鳴らせるベースサウンド」をベースに、必要に応じて音色を変化させるアプローチを採用。メインのプリアンプにGenzler Acoustic ArrayからKinetix800に変更し、クリアでパンチのある音を実現。エフェクトボードではDarkglassのVintage MicrotubesとMXRのBass Envelope Filterを中心に、サスティンを保ちながら音の輪郭を強調。オーバードライブは「実は上手く使えない」と語りながらも、バンドサウンドの中でしっかり存在感を放つ音作りを心がけている。「ベース本来の音を活かしながら、曲の雰囲気や展開に合わせて音色変化を加える」というシンプルながらも緻密なサウンドメイキングが特徴的だ。
使用エフェクター機材表【羊文学・河西ゆりか】
| 機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | エフェクターの種類 | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MXR M-80 | MXR | 羊文学 | 河西ゆりか | ディストーション | 羊文学1stアルバム「若者たち」レコーディング時に使用 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| JHS Pedals 3 Series Compressor | JHS Pedals | 羊文学 | 河西ゆりか | コンプレッサー | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | |
| Mooer Radar | Mooer Audio | 羊文学 | 河西ゆりか | キャビネットシミュレーター | ライブセットで使用 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| Darkglass Harmonic Booster 2.0 | Darkglass Electronics | 羊文学 | 河西ゆりか | プリアンプ | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | |
| Dingwall FD-3 | Dingwall | 羊文学 | 河西ゆりか | プリアンプ | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | |
| Xotic Bass RC Booster V2 | Xotic | 羊文学 | 河西ゆりか | ブースター | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【羊文学・河西ゆりか】
河西ゆりかはGenzler Amplification Magellan 800とKinetix 800を愛用しており、EQ設定は低域を少し持ち上げて中域をわずかにカットするのが基本だ。
特に中低域(250Hz付近)の設定を楽曲によって微調整し、「ドーナツ」では中低域をやや抑えめに、「青春の●●」では存在感を出すために少し持ち上げている。
ライブでは定位を安定させるため、Fender Precision Bassの太い音を活かし、Genzlerアンプのコントロールを巧みに操作して帯域ごとの音量バランスを整えている。
レコーディングでは、ドライサウンドの録音に加えてアンプシミュレーターも併用する二重録りを好む。
メインのベース音にはコンプレッサーを軽めにかけ(アタック10ms、レシオ3:1程度)、高域の艶を保ちながら低域の安定感を確保している。
「おまけ」のような曲では、低域(80Hz付近)をより強調し、中高域を抑えめにして歌とギターの空間を確保するミックスを採用している。
バンドサウンド全体での定位付けでは、ベースを中央にしっかり据え、左右に広がるギターとの相互作用を重視している。
特にバラード曲では中域(800Hz〜1.2kHz)を少し持ち上げてフィンガーノイズを残し、繊細なニュアンスを表現する。
近年はGenzler Kinetix 800を導入し、より精密なEQコントロールによって楽曲ごとの表情付けができるようになり、パラメトリックEQで400Hz帯域を細かく調整している。
比較的安価に音を近づける機材【羊文学・河西ゆりか】
河西ゆりかのベース音を手頃な価格で再現するには、プレシジョンベースタイプと定番エフェクターの組み合わせがおすすめです。彼女は主にFenderプレシジョンベースを使用していますが、Squier CV 60sやMIMシリーズなど比較的手頃な価格帯のモデルでも十分近い音作りができます。指弾きでのクリアな音色と、フィンガーアタックの強さが特徴的なプレイスタイルです。
エフェクターについては、まずはシンプルなコンプレッサーとオーバードライブから始めると良いでしょう。手頃な価格帯ではMXR DynaComp Mini(約15,000円)やBOSS CS-3(約10,000円)などのコンプレッサーで音の安定感を出し、軽めのドライブには定番のTube Screamerタイプ(JOYO Vintage Overdrive等で5,000円前後)が使えます。河西さんのような適度に歪んだ音色と抜けの良さを両立させるのに効果的です。
アンプに関しては、Genzler製を愛用していますが、予算を抑えるならAmpeg BA-110やFender Rumbleシリーズなど20,000円前後の小型ベースアンプでも十分です。特にEQは中域をやや削って低域と高域を少し持ち上げる設定にすると羊文学の楽曲で聴かれる音に近づきます。音作りの基本は良い状態でのピッキングコントロールにあるので、機材よりも演奏技術の向上も並行して意識しましょう。
比較的安価に音を近づける機材表【羊文学・河西ゆりか】
| 種類 | 機材名 | メーカー | アーティスト | ベーシスト | 備考 | Amazon | 楽天 | Yahoo! | 石橋楽器 | サウンドハウス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| BEGIN_ROWS | undefined | undefined | 羊文学 | 河西ゆりか | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | |
| 種類 | 機材名 | メーカー | 羊文学 | 河西ゆりか | 備考 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| ベース | Squier CV 60s Precision Bass | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | 河西ゆりかの使用するP-Bassの音を手頃な価格で再現可能 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| ベース | MIM Precision Bass | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | メキシコ製の手頃なモデルでも十分な音質 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| エフェクター | DynaComp Mini | MXR | 羊文学 | 河西ゆりか | 約15,000円で音の安定感を出せるコンプレッサー | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| エフェクター | CS-3 | BOSS | 羊文学 | 河西ゆりか | 約10,000円のコンプレッサー | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| エフェクター | Vintage Overdrive | JOYO | 羊文学 | 河西ゆりか | 約5,000円でTube Screamerタイプの歪みを再現 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| アンプ | BA-110 | Ampeg | 羊文学 | 河西ゆりか | 約20,000円の小型ベースアンプ | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| アンプ | Rumbleシリーズ | Fender | 羊文学 | 河西ゆりか | 約20,000円で河西ゆりかの音に近づける小型アンプ | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
| END_ROWS | undefined | undefined | 羊文学 | 河西ゆりか | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 | 検索 |
総括まとめ【羊文学・河西ゆりか】
河西ゆりかの音作りの核は、ピック奏法による芯のある音と弦の振動を活かした柔軟性のバランスにある。明瞭さと温かみを両立させた音色は、彼女のスラップや指弾きも含めた多彩な技術で羊文学のサウンドを支えている。
再現のポイントは奏法そのものにあり、右手の強さやピックの当て方、フレーズ感を意識すること。歪みすぎない適度なドライブ感と、低域の芯を保ちながらも中高域の抜けを意識した音作りが特徴的だ。
河西は機材への依存よりも「自分らしい音」を追求する姿勢を持つ。どんな環境でも自分の音を出せるよう、基本となる音色を理解し、様々な状況に適応できる技術を磨いている。機材は変わっても本質的な音楽性が伝わることを大切にしている。
本記事参照サイト【羊文学・河西ゆりか】
本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。


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