【音速ライン・大久保剛】風サウンドの作り方＋ベース使用機材セッティングのまとめ｜アンプ・エフェクター・音作り解説

【大久保剛】音速ライン 始めに

大久保剛は、1995年に結成された3ピースロックバンド「音速ライン」のベーシストとして活動しています。同バンドは「日本三大テクニカルバンド」の一つとも称され、複雑なリズムパターンと高度な演奏技術で知られています。

大久保のベーススタイルは、正確なリズムキープと繊細なニュアンスを持ち合わせ、バンドサウンドの要となっています。特徴的なスラップ奏法と、メロディックでありながらも綿密に計算された演奏は、テクニカルベーシストとして高い評価を得ています。

バンドの楽曲「4エヴァー」や「夜明け」などでは、大久保のベースラインがメロディと絶妙に絡み合い、曲の骨格を形成しています。そのプレイスタイルは、複雑な展開を持つ楽曲構成の中で、グルーヴ感を失わずに精密な演奏を披露する点が特徴です。

音速ラインの音楽性は、数学的なアプローチと感性を融合させた独自のロックスタイルで、テクニカル志向でありながらもポップな要素も内包しています。大久保のベースは、ギタリスト小川洋行のテクニカルなギターワークと、ドラマー天雲哲治の複雑なリズムパターンとの間を埋める重要な役割を担っており、緻密な音楽性の基盤となっています。

技術的な側面だけでなく、音色へのこだわりも強く、楽曲に合わせて使い分ける繊細な音作りも大久保の魅力です。ライブパフォーマンスでは安定した演奏と、バンド全体の一体感を生み出す力強いグルーヴが際立ちます。

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使用アンプ一覧と特徴【音速ライン・大久保剛】

音速ラインのベーシスト大久保剛は、Gallien-Krueger（ガリエン・クルーガー）のアンプをメインに使用しています。彼のセットアップでは、800RBをヘッドアンプとして採用し、キャビネットには同ブランドの4×10インチと1×15インチを組み合わせた構成が特徴です。このコンビネーションにより、中低域の太さと高域の抜けの良さを両立させています。

サウンドメイキングにおいては、シンプルながら力強いトーンを追求しており、ミックス内での存在感を確保しつつバンドサウンド全体とのバランスを重視しています。またライブではメインアンプに加え、バックアップとしてアンプシミュレーターも併用する堅実な機材運用も行っています。

大久保のベースサウンドは、音速ラインの楽曲において要となるリズム隊の土台を形成し、中域のパンチと低域の安定感が特徴です。彼のプレイスタイルと相まって、バンドの持つストレートかつダイナミックな音楽性を支える重要な役割を果たしています。

使用アンプ機材表【音速ライン・大久保剛】

使用ベースの種類と特徴【音速ライン・大久保剛】

音速ラインのベーシスト大久保剛のメインベースはFender Jazz Bassで、長年使い込んだ1974年製を愛用しています。このベースは中域の張りと抜けの良さが特徴で、バンドサウンドの中で埋もれない音色を生み出しています。

サブ機としてFender Precision Bassも使用しており、曲調によって使い分けています。Jazz Bassには、アクティブ仕様のSeymour Duncan SJB-3ピックアップを搭載し、より太いサウンドと豊かな表現力を実現しています。

また、ベース本体の改造にもこだわりがあり、ブリッジはBadass IIを採用してサステインの向上を図っています。低域の量感とアタック感のバランスが絶妙で、ロックからポップまで幅広いジャンルに対応できる音作りを実現しています。

使用ベース機材表【音速ライン・大久保剛】

使用エフェクターとボード構成【音速ライン・大久保剛】

音速ラインのベーシスト大久保剛は、EBSマルチコンプをメインに、Xoticのベース用コンプレッサーも併用している。彼のサウンドはシンプルながら骨太で、曲ごとにコンプの効き具合を使い分けるアプローチが特徴だ。 歪み系エフェクターではTech21 SansAmp Bass Driverを愛用。クリーンなベース音を中心としつつも、必要に応じてドライブ感を加えるための重要なツールとなっている。 機材選びでは「単なる音作りではなく、バンドの楽曲に合った音づくり」を意識。ツーバンドのシンプルな編成だからこそ、ベースの存在感と隙間を埋める音作りを大切にし、エフェクターの選定と使用法にもその哲学が表れている。

使用エフェクター機材表【音速ライン・大久保剛】

音作りのセッティング・EQ・ミックスの工夫【音速ライン・大久保剛】

音速ラインのベーシスト大久保剛は、低域のパワー感と中域の存在感を両立させるEQ設定で知られている。
録音時には80Hz付近を+3dB程度ブーストし、太いトーンを形成しつつ、800Hz前後を少し削ることでドラムとのバッティングを回避する。
特に「瞬きもせず」のような疾走感のある曲では、400Hz帯を控えめに抑え、2kHz付近を少し持ち上げることで音の輪郭をはっきりさせている。

楽曲のテンポや雰囲気によってコンプレッサーの設定も使い分けており、アタック感を重視する速いナンバーでは比較的速めのアタック設定を採用。
対照的に「星に願いを」のようなミディアムテンポの曲では、アタックを遅めに設定してサステインを強調する工夫が見られる。
ライブでは、会場の音響特性に応じて160Hz〜250Hz帯域を細かく調整し、低域の芯を保ちながらも他の楽器とのバランスを取っている。
サブベース帯域（60Hz以下）は状況に応じて抑え、音の明瞭さを優先することも多い。

ミックス段階では、バンドのサウンドマンと連携し、ステレオイメージの中でベースを中央にしっかり定位させる処理を施している。
左右に広がるギターの間にベースとキックが芯として存在するよう、慎重に空間配置を行う。
プロダクション面では、シーンによってコンプの比率を変え、サビでは4:1程度の中程度の圧縮をかけてミックス内での存在感を保つ。
この緻密なセッティングこそが、音速ラインの楽曲において歌とリズム隊が見事に調和する秘訣となっている。

比較的安価に音を近づける機材【音速ライン・大久保剛】

音速ラインのベーシスト大久保剛氏は、コストを抑えつつも理想の音に近づける方法として、機材選びよりも奏法の重要性を強調しています。氏によれば、基本的な演奏技術を磨くことで、たとえ安価な機材でも十分に表現力のある音を作り出すことができるのです。特にベースの場合、指のタッチやピッキングの強さなど、奏法の細かな違いが音色に大きな影響を与えます。

予算が限られている場合、まずはエフェクターの組み合わせを工夫することをお勧めします。例えば、マルチエフェクターよりも、コンプレッサーやイコライザーなど基本的な単体エフェクターを揃える方が、音作りの幅が広がることが多いでしょう。大久保氏も初期は必要最小限の機材でサウンドを構築し、その後徐々に機材を追加していったとインタビューで語っています。

また、中古市場を活用することも賢明な選択です。大久保氏も愛用するエレクトロハーモニックスなどのペダルは、中古でも十分な性能を発揮することが多く、新品の半額程度で手に入ることもあります。さらに、デジタルモデリング技術の進化により、比較的安価なモデリングアンプやプラグインソフトでも、高級機材に近い音質を実現できるようになっているのも嬉しいポイントです。

比較的安価に音を近づける機材表【音速ライン・大久保剛】

総括まとめ【音速ライン・大久保剛】

大久保剛のベース・アプローチは「疾走感と落ち着きの共存」が特徴的だ。音速ラインのダイナミックなサウンドを支える低域の厚みとアタックの強さを両立させ、曲想に応じて繊細なニュアンスと力強いドライブ感を使い分ける演奏スタイルを確立している。

彼のサウンドを再現するポイントは、指弾きの強弱コントロールと適度なコンプレッションの活用にある。音程感の正確さと同時に、曲のグルーヴを失わないリズム感を重視し、バンドサウンド全体のバランスを考慮した音作りを心がけることが重要だ。

大久保は特定の機材にこだわり過ぎない実用的なアプローチを持ち、現場での対応力を重視している。高価な機材よりも演奏者自身の音楽性や表現力を大切にし、どんな環境でもバンドの世界観を表現できるよう、基本的な音色づくりと演奏技術の研鑽に重きを置いている。

本記事参照サイト【音速ライン・大久保剛】

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